本連載でもお伝えしていますが「視覚情報は、多くの判断材料を提供する」という効能があります。路面状況や風雨・停電・事故などライブカメラから見える範囲ではありますが、十分な情報を提供してくれます(図7)。
東日本大震災の時にも国土交通省が管理するライブカメラからの映像や状況は、たいへん役に立ったことが記憶に残っています。
こういったリアルタイムの情報を一つ一つ拾っていくうちにも、事態は進行していきます。最終的に主要幹線道路への移動ルートとして選定した路面の情報を調べていくと、通行規制に関連する連続雨量と規制基準雨量が近づいていました(図8)。
これらを総合的に判断し、最後に確認を行ったのが移動ルートに難所がないかという点です。私もバイク・ツーリングでよく経験することですが、地方の一般道では通るだけでも険しい峠道も少なくありません。これらを遠隔地から調べるために、移動ルートを三次元マップで確認を行っています(図9)。
これらの情報は、数十分程度で一つ一つ遠隔地にいる友人へTwitterを通じて共有しました。そして最終的に、友人は無事に集中豪雨により孤立が懸念されていた地域から主要幹線道路を抜け、帰路へついたのでした。
このように、災害規模の大小に関わらずITを活用することで、自分が置かれている状況をある程度まで推定できる環境は整ってきました。今後の災害に対しても、友人や家族の身はITを活用して自分達で守ることを心掛けることが重要であると私は感じています。
しかし忘れてはいけないのは、「情報通信網が生きていてこそ」という点です。私たちは数々の災害で通信網が途絶することを体験しています(図10)。この教訓を忘れることなく、災害に対しては一人一人が日々備えておくことが大切だと感じます。
さて、次回も私が現在までに体験したさまざまな災害と、ITを使った情報支援のあらましについて順番に情報共有を行っていく予定です。ご期待ください。


