レッドハットは、同社のOpenStackディストリビューションである「Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform 5」(以下、RHEL OpenStack Platform 5)の提供を開始したことを7月23日に発表した。
RHEL OpenStack Platformは、クラウドユーザー、通信事業者、インターネットサービスプロバイダ、およびパブリッククラウドホスティングプロバイダが利用することを想定して設計されている。今回発表したPlatform 5では、OpenStackのIcehouseリリースをベースに、クラウドプラットフォームとしての信頼性と安定性を高めるため、以下のような新機能の追加や、既存機能の強化が図られた。
- 3年間のサポート期間
- VMwareインフラストラクチャのサポート(VMware vSphereおよび同ESXiのリソースをOpenStackコンピュート(Nova)ノード用の仮想化ドライバとして使用)
- ワークロード配置の改善(分散アプリケーションの柔軟性を最大化し、複雑なアプリケーションの性能を最大化)
- 米国・英国の新しい暗号セキュリティ要件に対応
- ネットワークスタックの相互運用性向上(OpenStack環境で異種ネットワークソリューションを併用可能に)
さらに、RHEL OpenStack PlatformではOpenStackデータ処理サービス(Sahara)をテクノロジプレビューとして提供する。同サービスは、OpenStack上に構築するHadoopクラスタのプロビジョニングを高速化し、管理も容易にするという。
なお、製品説明会において、レッドハット代表取締役社長の廣川裕司氏は、「ようやく当社のクラウド戦略を具体化するための製品が出そろった。プロバイダ各社を中心に、最高のクラウドインフラを提供可能にするための製品を提供していく」と、OpenStackテクノロジのエンタープライズ領域への普及を目指す意気込みを示した。
【関連リンク】
・レッドハット
・Red Hat Enterprise Linux OpenStack Platform
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です