JupyterのPythonカーネルであり、対話型のPythonシェルでもあるIPythonの開発チームは、最新版となる「IPython 5.0 LTS」を、7月8日(現地時間)にリリースした。
「IPython 5.0 LTS」では、従来使用されていたpyreadline for Windowsおよびgnureadline for Macを、新たにPythonによって作られたreadlineであるprompt_toolkitに置き換えており、プラットフォームに依存しない強力なターミナル機能を実現している。おもな機能としては、構文のハイライト、複数行の編集、複数行のペースト、より優れたコードコンプリート、マウスのサポートを搭載した。
なお、先だってリリースされた「Jupyter Console 5.0」でも、「IPython 5.0」と同様のコンソール機能を利用できる。
従来、IPythonは常に単一のメジャーリリースをサポートし、いったんメジャーリリースを行った後は以前のメジャーリリースをサポートしないという方針を採ってきた。しかし、今回リリースされた「IPython 5.0 LTS」をはじめとするバージョン5.x系列は例外で、2017年の終わりまでは致命的なバグへの修正を提供する、その名の通り「LTS(Long Term Support)」版である。また、その後も必要に応じてバグフィックスを行う。
このほか、IPythonは従来Python 2との互換性を維持してきたが、近年のPython 3の普及や、Python 3からサポートされたさまざまな新機能の優位性を鑑みて、次期メジャーリリースであるIPython 6.xではPython 2のサポートを終了し、Python 3を必須とする。
【関連リンク】
・IPython(英語)
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