ヤフーは、高次元データの高速検索技術「Neighborhood Graph and Tree for Indexing」(以下、NGT)を開発し、11月24日よりオープンソースソフトウェア(以下、OSS)として公開した。また、同技術に関係する特許の実施権を無償で提供する。
NGTはテキストや画像、商品、ユーザーデータなど、複数の特徴を持つデータ(高次元データ)を、大量のデータベースの中から高速に検索・特定できる技術。AIやIoTの台頭によってますます巨大化するビッグデータの分析の高速化を実現する。
2015年9月より、商用不可の研究用途に限定した形で「Yahoo! JAPAN研究所」サイト上にて公開していたが、今回特許実施権を無償提供し、OSSとして「GitHub」上に公開することになった。
OSSとして公開した理由としては、ヤフーのようにメディア・コマース・決済などのマルチビッグデータを保持している企業が世界的にも稀有な存在であること、データの重要性が高まる中、国内外のデータサイエンディストや企業より注目を集めていること、が挙げられている。また、マルチビッグデータを保持するだけでなく、その利活用のためにデータサイエンス領域における研究開発を推し進めている。
研究開発では大学や研究機関との共同研究やOSSコミュニティへの貢献強化など、オープンなコラボレーションを推進しており、今回のOSS公開もその流れをふまえた、さらなる先端研究の発展のために行う取り組みの一つとしている。
【関連リンク】
・Yahoo! JAPAN
・GitHub 内のNGT公開ページ
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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