米Microsoftは、Mac向けの統合開発環境「Visual Studio 2017 for Mac」を、5月10日(現地時間)に一般公開した。
Visual Studio for Macは、開発とデバッグ、およびモバイル/Webアプリやゲームのテストといったフル機能を備えた、Macネイティブ対応の統合開発環境。Windows版Visual Studioと併用すれば、PC開発チームとMac開発チームの間で、シームレスなコードの共有が実現できる。
Visual Studio for Macでは、C#言語が利用可能なほか、Android/iOS/tvOS/watchOS/macOS向けアプリ開発において、.NET APIを100%カバーしたAPIが使える。また、Xamarin.Forms APIによるコード共有や、NuGet.orgでの.NETライブラリの利用にも対応しており、LLVMコンパイラによって高度な最適化を実現している。
2016年11月のプレビュー版公開以降、Windows版Visual Studioに搭載されているHTMLエディタの移植が進められ、今回公開されたバージョンではASP.NET CoreおよびHTML5/CSS3/JavaScriptといったフロントエンド言語を用いた、Webアプリの作成に対応した。さらに、Publish to Azureウィザードを使えば、Visual Studioから直接AzureへWebアプリを出力できる。
ゲーム開発関連では、C#、.NET、Unityを使ったゲーム開発が可能で、「Unity 5.6.1」を使用すればスクリプトの閲覧・検索、ゲームエンジンからのメソッド入力補完の利用、Unityエディタを用いたデバッグを、Visual Studio内で行える。
なお、Visual Studio for Macは、Windows版をそのまま移植したわけではなく、macOS向けアプリケーションに合わせたUIを採用するとともに、ワークフロー面でも従来のMac開発者の流儀に合わせて開発された。
このほか今回のリリースでは、Dockerコンテナにおける.NET CoreおよびASP.NETのデバッグ/デプロイ機能、Mac上でのAzure Functionsの開発/デバッグ/デプロイ機能、C#とXamarinを用いたAndroid ThingsをはじめとするIoT機器の開発機能が、試験的に搭載されている。
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