Any develope、Any App、Any Platformを実現するソリューション
続いて日本マイクロソフトのデプロイ王子、廣瀬氏によるキーノート「クラウド ネイティブ ソリューションの最新エクスペリエンスと技術動向」が行われた。
廣瀬氏が紹介するのは、ニューヨークで数時間前に行われた「Connect(); 2017」のキーノートの内容である。最初にScott Guthree氏が登壇し、「Any develope、Any App、Any Platform」というコンセプトを掲げたという。つまりマイクロソフトはすべてのデベロッパー向けにAzureサービスを提供していくという姿勢を強く打ち出したのだ。
廣瀬氏が本キーノートで取り上げたのは、Visual StudioとASP.NET Core、Azure Container Serviceの3つのテクノロジー。
まずはVisual StudioとVisual Studio Code。後者はLinuxやMacの上でも扱え「Azureと組み合わせて使う上でのベストチョイスエディターだ」と廣瀬氏は力強く語る。
続いて紹介したのがAzure Container Serviceの最新ニュース。Azure Container Serviceは、今話題の開発手法であるマイクロサービスを実現できるサービスである。Azure Container Serviceは、従来よりKubernetesをサポートしていたが、今回、Kubernetesに特化した新しいコンテナサービスを発表した。そのサービスはAzure Container Serviceといい、名称は同じだが略称は「AKS」となっている。
ちなみにKubernetesはコンテナのオーケストレータ。オーケストレータとは、あるコンテナに負荷がかかった場合、どのように展開すればよいのかというような悩みに答えてくれる機能だ。Kubernetesと統合されたことで、Kuberunetesが持つバージョンアップ(オートパッチング)や、コンテナそのもののオートスケーリング、オートアップデートなどの機能がサポートされる。「さらに従来からKuberunetesで使われている、KubernetesのAPIを叩くコマンドラインクライアント、管理ツールを使うことができるようになる」と廣瀬氏。これによりAzureの上だけではなくオンプレミスで展開されているオーケストレータの中に入っているコンテナをAzureに移行することができるようになるというわけだ。
Kubernetesは十分、プロダクションレベルで使えるだけの性能と機能を有しており、「地球上のどこにでもリージョンを展開でき、コンテナを待避することができる」と廣瀬氏。AKSが実現された背景には、Brendan Burns氏というKubernetesを開発したエンジニアが、マイクロソフトにジョインしたことが大きく影響している。現在、Brendan氏はマイクロソフトの中でAzure Conteiner Serviceやコンテナ関連の開発に従事しているのだと廣瀬氏は語る。
コンテナをまとめて管理するAzure Conteiner Registry
コンテナをまとめて管理するレジストリとして、Azure Conteiner Registryも紹介。これはDocker Registry 2.0に基づいたDockerレジストリサービスである。Azure Container RegistryはAzureの複数のリージョンに展開できる。つまり世界中にコンテナホストを展開して、最寄りのコンテナレジストリからローディングすることもできるようになるという。この後、レプリケーション、最寄りのリージョンからローディングできるため、ネットワークレイテンシーを下げることはもちろん、ネットワークにかかるコストも下げることができる。
さらに廣瀬氏は、Connect(); 2017で発表されたVisual Studio Connected Environment for AKSについても紹介。今まではコンテナ化したアプリケーションを構築するためには、ローカルのコンテナで確認し、イメージを作って、レジストリにプッシュしなければならなかった。しかしVisual Studio Connected Environment for AKSを使えば、直接デバッグとステップ実行ができるようになるという。
「ローカルに一切、Kubernetesの環境がなくても、Azure上のKubernetesにアクセスし、Visual Studioで開発することができるようになる。今後はMac版のVisual Studio CodeでNode.jsのデバッグ実行ができるようになるなど、他の言語でもステップ実行ができるようにしていく」と廣瀬氏は説明する。
AKSは現在プレビューユーザーを募集しているため、「興味のある人はぜひ、参加してほしい」と呼びかけて廣瀬氏はキーノートを締め、続いてキーノートを行う井上氏を呼び込んだ。
