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【デブサミ2018】セッションレポート(AD)

開発経験ゼロからのスタート――マネージャーになるまでの6年間で「変わったこと」と「変わらなかったこと」【デブサミ2018】

【16-D-L】ゼロからのエンジニアが開発マネージャーになるまで 〜 スピードと変化に強い文化と環境 〜

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 テクノロジーや市場の変化に加えて、グローバル化の進行により、エンジニアを取りまく環境は急激に変化している。そのスピードは今後ますます増していき、エンジニアに求められるもの、キャリアのあり方も変わっていくことは必然と言えるだろう。現在、株式会社ミクシィのXFLAG スタジオで開発グループマネージャーを務める白川裕介氏も、会社の事業戦略の変化を受けると同時に、個人としてもさまざまな変化に対応してきた一人だ。その経験から得た学びとともに、今後のエンジニアのあり方、企業の対応について提言を行った。

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株式会社ミクシィ XFLAG スタジオ モンスト事業本部 開発室 モンストシステムグループ 白川裕介氏
株式会社ミクシィ XFLAG スタジオ モンスト事業本部 開発室 モンストシステムグループ 白川裕介氏

未経験で飛び込んだ世界、新卒1年目で学んだ「3つの大事なこと」

 新卒でミクシィへ入社した白川氏。現在はスマホ向けゲームの「モンスターストライク」(以下、モンスト)など、エンターテインメント事業に取り組むXFLAG スタジオで開発グループマネージャーとして活躍中だ。現在に至る6年間で、ミクシィの事業は大きく変化し、白川氏自身も異動に伴うスキルチェンジが必要となった。

 「その経緯を振り返ってみると、組織も自分も、環境の変化と共に『変わったこと』だけでなく、ずっと大事にしている『変わらないこと』がある。それは何か、紹介していきたい」

 白川氏が入社後まず配属されたのは、SNS「mixi」のECサイト「mixiモール」の開発チーム。まったくの未経験でWebアプリケーションの開発を任され、自ら勉強し、開発のノウハウをゼロから学ぶこととなった。その中で「3つの大事なこと」を得たという。

 まず1つ目は「信頼関係」。ユーザーや顧客企業に喜んでもらえるものを完成させるには、目的を同じくするエンジニア・企画・デザイナーなど、共に働く人との信頼関係が不可欠だ。

 2つ目が「開発の基礎」だ。これには、実装する前にどれだけ準備ができているかといった「準備の重要性」が含まれる。例えば、仕様の把握、設計や見積もりなどだ。そして、後々のことを考慮した、メソッドや変数ファイルなどの名前の付け方。「準備段階で実装の7割が完了していると教えられた」と白川氏は話す。

 そして3つ目が、以前よりミクシィ内に育まれていた「レビュー文化」である。レビューをしっかり行うことで信頼性を担保したり、仕様を互いに把握し合ったり、知識の共有を行ったりできる。

開発未経験の白川氏が1年目で学んだ重要なこと
開発未経験の白川氏が1年目で学んだ重要なこと

 さらに、当時はWebアプリケーションからスマホアプリへと移行していく時期だった。その潮流の中、ミクシィも全社的に開発の主軸をシフトするため、経験のあったわずか10名ほどのエンジニアがAndroid/iOSそれぞれの開発トレーニング講座を組み立て、自ら講師となり開講。白川氏を含め総勢100名以上のエンジニアが受講した。その資料が現在もGitHub上に公開されているので、気になる人は見てみるといいだろう。

 これを機に白川氏は、いくつかのスマホアプリ開発に携わっていくことになる。なお、この頃も、1年目と変わらず「信頼関係」「開発の基礎」「レビュー文化」は重視されていた。

新天地を求めて意識も技術もリセット! それでも変わらなかった事

 さらに白川氏は新しい環境を求め、一般ユーザー向けサービスの開発から広告事業の開発グループへと異動。ここでは考え方の大々的なシフトチェンジを図ることになった。

 サービスの開発においては「ユーザーに何を届けるか」が最大の命題だった。しかし広告事業では売り上げを上げるため、CTRやCVRといった数字を意識することが求められる。また、純広告からアドネットワークへとシステムを完全移行しようとしていたタイミングであり、ページごとに応じた、最適なアドネットワークの導入&設定といった広告商品の最適化が業務の重要なテーマとなった。

 実務に取り掛かってからは、サービス開発との差異も次々と明らかになってきた。例えば、施策の効果がすぐに目に見えるスピード感。結果をもとに改善案を出し合って高速でPDCAを回すのは、Web広告の運用としては当然のことである。結果からすぐに次の施策を検討し、すばやく反映することが求められていた。

 しかし、やはりそこでも、サービス側と広告側の「信頼関係」は重要だった。広告側の売り上げに対する意欲が、時にサービスのユーザーに不利益を与える可能性もあるからだ。信頼関係が成り立っていなければ業務そのものが回らない。そして、「開発の基礎」や「レビュー文化」についても、サービス開発と同様に重視されるのは変わらなかった。

 そしてさらに白川氏は、モンストの人気に伴い、広告を掲載するメディア側から出稿側、つまりモンストユーザーを獲得するための広告事業を手がける部門へと異動した。ミッションは新規ユーザーの獲得や離反ユーザーを呼び戻す(リエンゲージメント)といった、「ユーザーを効率よく獲得すること」。それも決してやみくもに集めるのではなく、アプリをインストールした後もしっかりと継続して遊んでくれる「熱量の高いユーザー」を獲得する必要がある。

 サービス開発の時と同様に改善点を特定するため、「ビッグデータを扱った分析」を実施。ゲーム内のログと広告のデータを掛け合わせ、できるだけ短時間で熱量の高いユーザーを効率的に獲得するためのルールやアルゴリズムを見いだそうというわけだ。計測ツールや広告メディアとの連携が求められ、ログの収集ではパートナー企業との折衝が必須となる。「サービスやメディア側とはまた異なる信頼関係を築くことが必要だった」と、白川氏は当時を振り返る。

次のページ
マネージャーとして1つ高い視座から「大事なもの」を考える

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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