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エクスペリエンスが刷新されたプロジェクト管理ツール「Jira」の最新動向(AD)

UXが刷新され、アジャイル開発でも活用しやすくなった次世代の課題管理ツール「Jira Software Cloud」

エクスペリエンスが刷新された課題管理ツール「Jira」の最新動向 第1回

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次世代プロジェクトとして刷新されていく「Jira Software Cloud」

新しいエクスペリエンス

 「次世代プロジェクト」とは、Atlassianが新しいJiraエクスペリエンスと表現しているまったく新しいアプローチでのJiraプロジェクトです。

次世代プロジェクトのカンバン(Atlassianのサイトから引用)

次世代プロジェクトのカンバン(Atlassianのサイトから引用)

 次世代プロジェクトで新しくなったカンバンは、管理者に依頼する必要もなく、自分自身でカンバンを作成し、ステータスのカスタマイズも開発チームで自由に追加できるようになりました。

 上のスクリーンショットでは、「DONE(完了)」と「IN PROGRESS(進行中)」の間に、「In Review(確認中)」を作成し、チームでレビューのステータスを新たに追加して、課題を確実に終わらせるために必要なワークフローをチーム自身で設定しようとしています。従来のように他のプロジェクトに影響せず独立した設定になっています。

 カンバンのUXも、付箋感覚で情報やタスクを管理できる「Trello」のように、カンバン上で課題に添付したスクリーンショットが閲覧できたり、どのステータス上でも課題を作成できるようになっています。

 それだけではありません。カンバンに参加している担当者ごとのフィルターも自動的に作成されています。

 その他にも、「ラベル」や「Epic」などの絞り込みはJQL(JIRA Query Language: Jiraクエリ言語)を使わずに自動的に作成されるので、フィルターを追加する手間がなくなり、リーダーは、よりカンバンを使ってチケットの管理にフォーカスできるようになりました。

担当者フィルターが自動的に作成される
担当者フィルターが自動的に作成される

新しい権限スキームによって、シンプルになったJiraの設定変更

必要なカスタマイズは開発チーム自身が変更できるように

 Jira Softwareを使って開発プロジェクトを管理するためには、管理者側でとても多くのカスタマイズ作業が必要でした。そのため、開発チーム自身でワークフローも課題のフィールド構成も変更できず、管理者へ依頼し、その設定反映を待つ必要がありました。

 Jiraがリリースされて、10年以上経過しました。開発チームを取り巻く前提が「統制された画一的な開発手法」から、「現場で問題を検知し、問題を解決するため柔軟に設定を変更するアジャイルチーム」が主体的になっている現在では、Jiraリリース当時に導入された権限スキームでは、Jira Softwareを使用するすべてのチームに適切なモデルとは限りません。

 Jira次世代プロジェクトでは、開発チームにとって必要な設定変更はすべてチーム側で設定変更できるようになっています。

Jira課題へのカスタムフィールドの追加

 例えば、Jira課題に「リリース日」というフィールドを追加する場合、以下のように画面設定を変更できるようになっています。

 設定方法は、管理しているJiraプロジェクトの「プロジェクト設定」をクリックし、「課題」をクリックすると、課題タイプごとに任意のカスタムフィールドを追加できるようになっています。

 過去のJira設定では、フィールドを追加するにも、カスタムフィールドを作成してフィールドスキームを適用するなど、多くの手順が必要になっていました。また、Jira設定変更に関する知識の習得も必要で多くの手間がかかりました。

 しかし、次世代プロジェクトではドラック&ドロップで新しいカスタムフィールドを追加でき、チームで必要なフィールドをチーム自身で変更管理できるように、アーキテクチャが変更になっています。

次世代プロジェクトのさらなる新機能

 次世代プロジェクトで追加された「ロードマップ機能」では、チームが今取り組んでいる案件が見える化され、優先度に応じて整列された課題が表示されています。次に取り組むべき課題を明らかにすることができます。

 ロードマップ機能を利用し、開発チームの進むべき道を示すことで、ステークホルダーへの説明コストを削減できるようになります。

チームに必要なツールの導入

 ロードマップ、バックログ、スプリントなど、チームに応じて必要な機能を選択することができます。

 スクラムでプロジェクトを管理しているチームは、「スプリント」を有効化することで、バックログでのタスク管理で、スプリントを設定することができます。

 また、スクラムで最低限必要な「ベロシティレポート」「バーンアップチャート」などのレポートも作成することができます。その他、従来のJiraで利用していたチャートは順次追加される予定になっています。

開発チームに必要な情報をすべてサイドバーにまとめることで、情報へのアクセスが迅速に

 「ページ機能」を使えば、チームコラボレーションソフトウェアの「Confluence」と連携することができます。Confluenceへ移動しなくても、手順書や設計書などへアクセスできるようになります。例えば、開発チームで定めた、Gitのブランチルールや、完了の定義などのドキュメントをすばやく参照できます。

 また、「Add Item」から、BitbucketやGitHubなどのリポジトリへリンクすることで、Jira Softwareと連携できます。そうするとJira Software上でプルリクエストの内容を確認できるようになります。

 Confluence以外のWebページをリンクしたいときはショートカット機能を利用することで、チームで必要な情報にすぐにアクセスできるように設定することができます。

 まったく新しいアプローチで刷新されたJira Software Cloudですが、その他にも大人数でも利用できるように継続的にレスポンスの改善などに取り組んでおり、現在のJira Software Cloudではストレスなく利用できるレスポンスになっています。

最後に

 Atlassianツールを利用しているユーザーが集まり、ノウハウや事例を共有する目的で、定期的にユーザーグループを開催しています。実は、このJira Software Cloudの次世代プロジェクトについても、AtlassianのプロダクトマネージャーであるJasonさんから、ユーザーグループの中で紹介していただいています。ご興味があれば、ぜひご参加ください。

 また、Jira Software Cloudは機能無制限で7日間のトライアルをすることができるので、まずは触れて新しいUXを体験してみてはいかがでしょうか。

 Jira Softwareを使って開発チームのプロセスを見える化するにはコツがあります。次回は、「チームリーダーがプロジェクトや開発チームの取り組みを見える化するためのTipsや、チームに文化として根付かせるために必要なこと」をテーマに執筆したいと考えています。

 Jira Softwareを活用して、開発チームの状態を可視化しましょう。

修正履歴

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この記事の著者

梶原 成親(Yappli,Inc.)(カジハラ ナリチカ)

ヤプリ株式会社 CTO室 室長 / VP of Information.楽天株式会社にて、開発環境および生産性を向上させるプロダクトのプロダクトオーナーを経験。スクラムでの開発および運用体制を確立する。2014年、株式会社リクルートライフスタイルに入社。HOT PEPPER Beautyの開発責任者として参画。SIer主導のレガシーな開発チームから自立させ、持続的に成長できるチームへ変革させる。 2016年、株式会社エウレ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高橋 邦洋(タカハシ クニヒロ)

2007年にヤフー株式会社に入社以降、一貫して社内のConfluenceを担当。大規模なConfluenceの安定運用に注力し社内の情報共有を推進している。2015年にはJiraを全社に導入。それらの経験を元に2016年よりAtlassian User Group Tokyoのリーダに就任、継続的に...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://codezine.jp/article/detail/11287 2019/08/19 16:36

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