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エンジニアコミュニティの歩き方

コミュニティを探そう、参加しよう、アウトプットしよう――DevRel流、開発者コミュニティの歩き方

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 日本にはたくさんのコミュニティが日々イベントを行っています。開発者として成長したければ、ぜひとも参加しましょう。とは言え、いきなり飛び込むのは勇気がいるもの……。そこでこの記事ではコミュニティの探し方から参加方法、立ち振る舞いまで指南します。開発者同士、楽しく過ごせるコミュニティの 世界へようこそ!

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開発者にとっての技術って何だ?

 開発者にとって、技術は生活の術というだけではありません。仕事という範疇を超えて、自分のアイデンティティにさえなります。例えばエンジニアサポート CROSS 2015というIT系勉強会ではプログラム言語対抗綱引きというイベントが行われて大いに盛り上がりました。参加者は普段自分が使っているプログラミング言語のチームに所属し、別なプログラミング言語のチームと綱引きするのです。ITとまったく関係がありませんが、みんな負けまいと必死に頑張りました。勝てば応援している人たち含め喜び、負けるとまるで自分の好きなプログラミング言語がコケにされたかのように悔しがりました(もちろんそんなことはないのですが)。それくらい自分が使っているプログラミング言語に対して愛情を感じている人がとても多いのです。

 そして同じテーマを共有する仲間同士が集まるとできあがるのが「コミュニティ」です。開発者においてはプログラミング言語、フレームワークであったり、セキュリティやネットワーク、データベースといった技術レイヤー、キャリアなど様々なテーマで行われています。日本では特に平日夜のコミュニティイベントが盛んで、毎日30〜40くらい行われています。夜はもちろん、土日の昼間に行われるものも含めて業務外の時間で行われるものが殆どです。もちろん勉強熱心な方もたくさんいますが、イベントで話される内容が毎回今すぐ自分の役に立つものとは限りません。それなのにコミュニティに参加して学んでいる人たちがたくさんいます。それはなぜでしょうか。

 結論から言えば、コミュニティに参加するのが楽しいからです。開発者コミュニティは技術だけでは成り立たず、必ず人が存在します。その人たちと共通の話題で話したり、喜びや苦難を共有できることで楽しさを見いだせるのです。逆にどれだけ技術に興味があったとしても、好きではない人たちと一緒にいるのは苦痛で、そのコミュニティから距離を置いてしまうでしょう。気のおけない仲間と一緒に切磋琢磨できる、そんな楽しさがコミュニティにはあふれています。

DevRelとは

 DevRelはDeveloper Relationsの略で、自社製品やサービスと開発者との良好な関係性を築くための活動になります。DevRelの大事な施策の一つが開発者コミュニティの育成です。コミュニティでは熱い開発者が多数集まり、事例を紹介したり、テクニックが披露されます。また、様々なフィードバックが得られる場でもあります。筆者はDevRelを仕事としている関係上、様々なコミュニティの立ち上げと運営に関わっています。

コミュニティを探そう

 では、まずはコミュニティへ参加するための第一歩を踏み出しましょう。それには何より自分が参加したいと思えるコミュニティを探さなければなりません。日本においては勉強会やイベントサイトがあり、以下が有名です。

 このあたりのサイトを検索すると、たくさんのコミュニティやイベントが見つかるはずです。地域でも絞り込めるので、会社の近くであったり、住んでいる近くの場所で行われているイベントをチェックしてみてください。

 多くのイベントは先着順で申し込みになっています。イベント会場も広さが決まっていますので募集する人数に限界があります。数名の小さな会議室はもちろん、数十名〜数百名規模まで幅広く分かれています。数百名であればそう簡単にいっぱいにならないかも知れませんが、数十名くらいの規模だと数時間で満員になってしまうことも少なくありません。そのため、予定が空いているならば参加登録するのが大事です。万一すでに満員になっていても、補欠登録しておくと良いでしょう。みんな先着順だから急いで登録していることもあり、日程が近くなるとキャンセルが増えてきます。そうすれば補欠から繰り上がり参加できる可能性が高くなります。イベント参加が抽選の場合は焦る必要はありませんが、最近ではイベントの重複参加(日程が被る参加)ができなくなっています。被らないよう、参加登録するイベントは日程が確保できているものにしておくのが良いでしょう。

とりあえず申し込む、は止めましょう

 ここ数年、先着順のイベントが多いことから、とりあえず参加登録だけしておくという人が増えています。そして日程が近づくとやっぱり興味がないからとキャンセルするのです。飲食店におけるノーショー(予約して当日来ない人)問題も取りざたされることが多いですが、開発者向けのイベントについても同様です。直前キャンセルも迷惑ですが、すっぽかしはさらに迷惑です。コミュニティ運営者に対してはもちろんですが、本当に来たかった人に対しても同様です。直前でキャンセルが相次いで補欠から繰り上がったとしても、すでに別な予定を入れてしまっているかも知れません。日本では多数のイベントが毎日行われていますので、無理して参加登録せず、自分が本当に行きたい(行ける)ものに限定して参加するようにしましょう。

 多くのイベントサイトではブラックリスト機能を提供しています。直前キャンセルやノーショーを繰り返すとブラックリストに登録されて、コミュニティから追い出されることになります。そうならないよう注意してください。

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この記事の著者

中津川 篤司(株式会社MOONGIFT)(ナカツガワ アツシ)

 株式会社MOONGIFT代表取締役。ニフクラ mobile backend、hifive 、CloudGarage エバンジェリスト。プログラマ、エンジニアとしていくつかの企業で働き、28歳のときに独立。2004年、まだ情報が少なかったオープンソースソフトの技術ブログ『MOONGIFT』を開設し、毎日情報を発信している。2013年に法人化、ビジネスとエンジニアを結ぶエバンジェリスト業「DevRel」活動をスタートした。ソ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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