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エンジニアコミュニティの歩き方

コミュニティを探そう、参加しよう、アウトプットしよう――DevRel流、開発者コミュニティの歩き方

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運営に参加しよう

 登壇やコミュニティ参加を通じて、コミュニティでの信頼が高まっていったら、運営に参加できる可能性もあります。運営メンバーは会場準備や登壇者のサポート、受付などやることが増えます。それだけコミュニティに対してのギブが増えています。しかし、その結果としてコミュニティにおける存在は確固たるものになりますし、頼られる機会も増えていくことでしょう。ただし、運営メンバーは多くなりすぎてもよくありません。船頭多くして船山に上ると言うことわざがありますが、まさに物事の決定ができなくなったり、意見の食い違いが増えてしまって、まとまらなくなってしまいます。そのため運営メンバーの募集は常時行われるものではなく、欠員が出たりしたタイミングで行われます。そこを逃さず、参加したいと手が挙げられるように常日頃から準備(コミュニティへの参加数、登壇など)しておくべきです。

 また、運営参加はコミュニティ立ち上げ期が一番簡単です。形式の決まってしまったコミュニティよりも、これから立ち上げていこうとしているコミュニティの方が参加しやすいでしょう。さらに言えば、自分で立ち上げてしまうことだってできます。

 いずれにせよ運営に参加すると言うことは、そのコミュニティテーマである技術やフレームワークが好きであること、そこに集う仲間が好きであることが絶対条件です。会社から言われているからやっている、くらいのモチベーションでは早実辛くなります。自分はこの技術が好き! と声を大にして言えるのが理想です。

お勧めのコミュニティ

 さて、ここまでを読んでコミュニティに参加してみたくなったでしょうか。ここからは筆者の独断と偏見でお勧めの開発者コミュニティを紹介したいと思います。

BPStudy

 日本最大級の勉強会サイトであるconnpassの開発元であるビープラウドが主催するコミュニティです。2007年9月から毎月開催されており、老舗のコミュニティと言えます。テーマも毎回異なっており、開発者として刺激を受けたり、何かをやってみようと奮い立つような内容がメインとなっています。

IoTLT

 日本最大のIoTコミュニティです。全国に展開しており、毎月たくさんのイベントが開催されています。LTとついている通り、各登壇者の発表時間は10分程度と短くなっています。その分カジュアルに話しやすく、連続して面白い話題が次々と聞けるのが特徴となっています。

JAWS-UG

 日本最大級の開発者コミュニティとして知られるのがJAWS-UGです。AWSを中心としたコミュニティであり、地方はもちろんアーキテクチャやデータベースなど様々な専門分野のコミュニティもあります。2019年2月23日にはコミュニティ主催で数千人規模のカンファレンス、JAWS DAYS 2019が開催されます。

API Meetup

 Web APIをテーマにしたコミュニティで、2014年7月から開催しています。ほぼ毎月開催されており、Web APIの技術面だけでなく、ビジネス面なども取り上げています。認証やセキュリティなどWeb APIは広くあまねく使われるようになった技術なので、開発者としては学ぶべき内容がたくさんあるでしょう。

DevRel Meetup in Tokyo

 最後は筆者の運営するコミュニティです。DevRel MeetupはDevRel(開発者と自社製品やサービスとの関係性を良くするための活動)をテーマとしたコミュニティです。最近よく聞くようになったエバンジェリストやアドボケイトといった人たちが数多く参加します。開発者コミュニティに特化したDevRel/Community、英語版のDevRel Meetup in Englishも開催しています。

 この他、たくさんのコミュニティが存在します。ぜひconnpassやDoorkeeperなどを使って興味があるコミュニティを探してみてください。

最後に

 以前JAWS DAYS 2018でコミュニティ運営者のパネルディスカッションに登壇させてもらった時に、会社の仲間と参加している人たちがどれくらいいるのか手を挙げてもらいました。結果はチラホラと言ったレベルで、大多数の人たちは一人で参加していました。もしあなたが会社の中の情報だけで満足し、これからも開発者として成長し続けられる、刺激があると言えるのであればコミュニティに参加する意義はないかも知れません。しかし殆どの人たちはそうではないはずです。会社が採用する技術はすでに安定した、確立したものであったり、固定化された技術で刺激が足りなくなってきます。成長がなければ、5年10年と経った時に開発者としての市場価値はなくなってしまいます。そういった事態に陥らないためにも、刺激を受け続けられる場としてコミュニティがあるのです。

 コミュニティには会社にはいないタイプの人たちがたくさんいます。そして彼らはあなたと同じく技術が大好きな人たちです。そんな人たちと技術をテーマにとことん話し合える、そんな楽しい場がコミュニティなのです。ぜひ第一歩を踏み出しましょう!

お知らせ:デブサミ2019登壇、DevRelCon Tokyo 2019

デブサミ2019に登壇します

 Developers Summit 2019(デブサミ2019)の1日目(2月14日)では、開発者の第三のキャリアパスとしてのエバンジェリスト・アドボケイトについて筆者が紹介するセッションを行います。開発者コミュニティに参加、登壇していくなかで、エバンジェリストやアドボケイトという役割に興味を持った方、ぜひ聞きに来てください!

DevRelCon Tokyo 2019を開催します

 また、DevRelそのものに興味を持ったみなさんには、3月9日に開催するDevRelCon Tokyo 2019がおすすめです。DevRelCon Tokyoとは、筆者や、DevRel Meetup in Tokyoのコミュニティメンバーが運営するグローバルカンファレンスです。Twitter、Mozilla、GitHubなどに所属する海外スピーカーを多数お呼びし、日本人スピーカーも含めてセッションは全編英語で行われます。日本にいながら海外カンファレンスの雰囲気を知れるまたとない機会です。

 キーノートはまつもとゆきひろさんが登壇し、Rubyのコミュニティを通じて得られた経験を共有いただく予定です。さらにMicrosoftアドボケイトとして知られるちょまどさん(千代田まどかさん)にも登壇いただきます。

 今回は、この記事を読んでくださった読者の方に向けて、DevRelConに5000円で参加できるクーポンを提供します。ぜひこの機会にグローバルなカンファレンスを体験しにきてください!

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この記事の著者

中津川 篤司(株式会社MOONGIFT)(ナカツガワ アツシ)

 株式会社MOONGIFT代表取締役。ニフクラ mobile backend、hifive 、CloudGarage エバンジェリスト。プログラマ、エンジニアとしていくつかの企業で働き、28歳のときに独立。2004年、まだ情報が少なかったオープンソースソフトの技術ブログ『MOONGIFT』を開設し、毎日情報を発信している。2013年に法人化、ビジネスとエンジニアを結ぶエバンジェリスト業「DevRel」活動をスタートした。ソ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/11356 2019/01/30 11:00

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