米Facebookは、Pythonコードにおけるセキュリティやプライバシーに関する問題点を検出する、オープンソースの静的解析ツール「Pysa」を、8月7日(現地時間)に公開した。
Pysaは「Python Static Analyzer」の頭文字を取ったもので、PythonのタイプチェッカーであるPyre上に構築されている。同社内では、Pythonのコードが、技術的なプライバシーポリシーに基づいてユーザーデータへのアクセスや開示を防ぐように設計された内部フレームワークを適切に使用しているかを確認したり、XSSやSQLインジェクションといった、一般的なWebアプリにおけるセキュリティ問題を検出したりするのに用いられる。
とりわけ、Instagramのサーバーを強化するためのコードベースのスケーリング支援に使用されており、手動なら数週間~数か月はかかるようなコード変更の際のコードベース品質とセキュリティの確認を、約1時間で実行できる。
同社は、Pythonでの開発においてDjangoやTornadoといったオープンソースのPythonサーバーフレームワークを使用していることもあり、PysaはDjangoやTornadoを用いたプロジェクトにおける、セキュリティ上の問題の検出に最初から対応している。未対応のフレームワークでPysaを使用する場合も、わずかな変更で対応が可能になるという。
なお、PysaはFacebookの静的解析ツール「Zoncolan」と同じアルゴリズムを採用しており、一部のコードは「Zoncolan」と共有している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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