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『カイゼン・ジャーニー』『チーム・ジャーニー』著者が語る、激動の2020年に経験してきた「現場」の話

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2020/12/21 11:00

目次

最後のジャーニー

 8年後、50歳になる市谷さん。いま取り組んでいる、日本をトランスフォーメーションさせるジャーニーを最後のジャーニーと定めているようです。

 今、日本は「衰退途上国」と言われています。実際、耳目に触れるのは過去の栄光か未来の衰退か。市谷さんは就職氷河期世代で、困難への対峙は「いつものこと、仕方なし」とある種の諦観をもって迎えているとのこと。それは一方で、過度に悲観的にならないというポジティブな側面も持ち合わせています。

 プロダクトづくりは不確実だ、DXやコロナでより不確実になっている。ミクロではそんな話をしながらも、私たちが暮らす日本という国は、マクロでは「衰退」という確実性に向かっています。

「冗談ではない。」

 迫りくる確実性に対し、市谷さんはそう言いました。この約束された悲観的な未来を変えるために、我々は不確実性を生み出し、マクロの確実性に抗っていくべきだ――。このような力強いメッセージで、市谷さんの話は締めくくられました。

結び

 いくつかの質疑応答を終え、場はクロージングへと向かいました。

「いろいろな人が『カイゼン・ジャーニー』『チーム・ジャーニー』をもとに変化の一歩を踏み出してくれた。必要な本だった」(新井さん)

「Redな方向を示したのは『カイゼン・ジャーニー』。特異点だった。ジャーニーというのがここまで自分にとって大事な言葉になるとは思っていなかった。もともとは「カイゼン・ハック」になるところだった。「レッドハッカーズ」になっていたかも笑」(市谷さん)

「デブサミがあったからカイゼン・ジャーニーという本が生まれた。今では、『カイゼン・ジャーニー』を読んでデブサミへ行こうと思う人がいる」

 こういった円環が生まれているのは、率直にすごいことだなと感じました。かくいう私も『カイゼン・ジャーニー』を読んでデブサミへ足を運んだ一人。

 先日のLT大会でも感じましたが、『カイゼン・ジャーニー』、そして『チーム・ジャーニー』という本は読む人の行動する気持ちを後押しする力がある。そして今回感じたのは、著者のお二人自身が突き動かされ、ジャーニーに踏み出しているのだということ。確実だとされている衰退の未来を不確実なものにするために、我々は不確実性を作り出していかなくてはならない。自分のハンドルは自分で握りたい。熱い想いがこみあげてくる一夜でした。


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連載:『カイゼン・ジャーニー』『チーム・ジャーニー』トークイベント

著者プロフィール

  • 小田中 育生(オダナカ イクオ)

     開発(Develop)を愛する人たちの集まり、DevLOVEによく出没する人。  所属する企業においては、研究開発のディレクションとエンジニアがいきいきと働けるDX(Developer eXperience)を重視した風土づくりという両輪を回し続けている。  近年はアジャイル開発に助けられてい...

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