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ProductZine Day 2024 Winter

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新規SaaSの企画検討からリリースまで! freeeの事例に学ぶプロダクト開発

新規プロダクトの開発プロセスで意識したい5つのポイントとは? その実践に学ぶ

新規SaaSの企画検討からリリースまで! freeeの事例に学ぶプロダクト開発 第3回

 これまで会計、人事労務、申告関連などのSaaSを手掛けてきたfreee株式会社は、今年4月に「プロジェクト管理freee」をリリースしました。同製品は、既存プロダクトとはバイヤーもユーザーも異なる、フロントオフィス業務を対象としたSaaSで、そのリリースに際してはさまざまな挑戦が行われました。本連載では、同製品のリリースまでの流れを、全6回にわたり各ファンクションの担当者が解説し、その中で得られた知見を紹介します。第3回は開発プロセスの設計について、エンジニアリングマネージャーの竹田 祥氏が紹介します。(編集部)

はじめに

 はじめまして。freee株式会社の竹田と申します。関西在住のエンジニアリングマネージャーとして、新しい開発拠点の立ち上げや新規プロダクトの開発責任者など、freeeのプロダクト開発における新規領域を主に担当しています。プロジェクト管理freeeにおいては開発責任者として、エンジニアのマネージメント・開発プロセスの設計・プロダクトの仕様策定・レビューなど、エンジニアの開発が円滑に進むために必要なことはなんでも行っています。

 前回の記事では、弊社UXデザイナーの篁(タカムラ)よりプロジェクト管理freeeのターゲット選定、ユーザーストーリーマップの作成、それをもとにしたMVPの策定までのプロセスをご紹介しました。

 今回、私からはエンジニアリングマネージャーとして新規プロダクトの開発を成功に導くために何を大事にし、どういう考えで開発プロセスを設計していったのかを中心にお話しできればと思います。一部役割を横断して実施した内容については前回までの記事と重なる部分もありますが、エンジニアリングマネージャーという視点で何を考えていたのか、その後の開発プロセスにどう活かしたのかなど、プロダクトマネージャー・UXデザイナー目線とは一味違うポイントをご紹介したいと思います。

「新規プロダクト開発」で開発チームが目指したこと

 本題に入る前に、簡単に開発チームの紹介をすると、プロジェクト管理freeeは大阪の拠点である「freee OSAKA」が開発しています。

 ソフトウェアエンジニアとして新規プロダクトの開発に一から関われる機会というのはそこまで頻繁に訪れるわけではありません。そこでエンジニアリングマネージャーとして、プロジェクト管理freeeの新規開発をfreee OSAKAにとって大きく成長するためのチャンスと位置づけました。この機会を全力で活かし楽しむために、エンジニアメンバーと開発方針に関するディスカッションを行い、大きく5つの方針を掲げました。

  1. 常にユーザーストーリーを第一に考える
  2. 動くものをベースに会話をする
  3. 物理的な場所を意識しない開発
  4. 不確実性が高い状況でも遊び心を忘れずに、開発を楽しむ
  5. 自分たちが試行錯誤したことを整理し、他のチームに残す

 この5つの方針に沿って、スクラムマスター、エンジニアと共に開発プロセスの設計を行いました。以降のセクションでは、具体例と共にそれぞれの勘所を共有したいと思います。

次のページ
1. 常にユーザーストーリーを第一に考える

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この記事の著者

竹田 祥(freee株式会社)(タケダ ヨシ)

 freee株式会社 西日本開発本部 部長。  大手CRM開発ベンダーにて新規開発部署の立ち上げ、新規プロダクトの開発などを行ったのち、freeeに入社。freeeでは関西支社の立ち上げを行い、エンジニア、プロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャーなど開発に関わる幅広い役割を担当。西日本...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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