米Microsoftは、.NET Framework 4.5.2、4.6、4.6.1のサポートを、2022年4月26日に終了する。同日以降、これらのバージョンに対するセキュリティ修正やテクニカルサポートは提供されない。
同バージョンのサポート終了日が決定したことを受けて、同社は該当するバージョンを使用しているユーザーに対して、デプロイされたランタイムを最低でもバージョン4.6.2以降に更新することを求めている。
なお、「Windows 10 Enterprise LTSC 2015」には.NET Framework 4.6が組み込まれているが、同OSは長期サービスチャネル(LTSC)リリースであるため、同OSのサポートが終了する2025年10月まで、同OSでは.NET Framework 4.6がサポートされる。また、.NET Framework 3.5 SP1を含む他のバージョンについては、サポート期間に変更はない。
今回の、.NET Framework 4.5.2、4.6、4.6.1のサポート終了はSHA-1の廃止に関連しており、同社が.NET Frameworkの各バージョンにおけるダウンロードおよび使用状況のデータを調べたところ、.NET Framework 4.6.2以降のバージョンを更新して新たな電子証明書をインストールすることで、98%のユーザーがSHA-1から新しい電子証明書への移行を果たせることが明らかになったため、バージョン4.5.2、4.6、4.6.1のサポート終了が決定されている。
バージョン4.5.2、4.6、4.6.1のサポート終了以降も、これらのバージョンで実行されているアプリケーションは引き続き実行可能だが、セキュリティ更新は提供されないため安全性を保てず、また問題発生時のテクニカルサポートが必要な場合は、バージョン4.6.2以降への更新が求められる。
バージョン4.6.2以降をデプロイしていない場合でも、アプリケーションが実行されているランタイムをバージョン4.6.2に更新するだけでサポートを維持できる。アプリケーションが、.NET Framework 4~4.6.1を対象に構築されている場合、ほぼ変更を加えることなくバージョン4.6.2以降で引き続き実行可能であり、再ターゲットまたは再コンパイルは必要ない。
一方で同社は、更新されたランタイムを本番環境にデプロイする前に、新たなランタイムバージョンでの実行がアプリケーションの機能に影響を及ぼさないかを確認することを、強く推奨している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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