V8 JavaScriptエンジンを使用するJavaScript/TypeScript実行環境Denoの開発チームは、最新バージョンとなる「Deno 1.11」を、6月8日(現地時間)にリリースした。
「Deno 1.11」では、Dockerhubで利用可能な公式Dockerイメージが用意されたほか、DenoにおけるWeb Crypto APIサポートとして、crypto.randomUUID関数への対応が追加されている。
さらに、fetch APIを使用したフェッチを中止できるようAbortSignalがサポートされ、サーバへのヘッダの送信、サーバへの本文の送信、ヘッダの受信、応答本文の受信時に、リクエストの中止が可能となった。
ほかにも、組み込みのリンタであるdeno lintサブコマンドが安定版となり、自己完結型バイナリを生成するdeno compileにおいて、ディスクまたはリモートからソースファイルを読み込んで実行できるデータURIを使用した、動的インポートに対応している。また、ストリームをバイトから文字列へデコード可能なTextEncoderStream、文字列からバイトへデコードできるTextDecoderStreamが追加され、BroadcastChannelにおけるプロトタイピングのサポート、deno lspにおけるさまざまなアップデート、安定版APIのアップデートが行われた。
なお、「Deno 1.11」にはTypeScriptの最新安定バージョンである「TypeScript 4.3」が付属しており、Deno APIとWebブラウザのAPIとの互換性を改善する取り組みも引き続き行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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