米Microsoftは、Visual Studio Code用のPowerShell拡張機能の更新バージョンのプレビューを、Visual Studio Codeマーケットプレイスで11月9日(現地時間)に公開した。
Visual Studio Code用のPowerShell拡張機能の更新バージョンは、PowerShellエディタサービスのコアPowerShellエンジンの完全なオーバーホールであり、より信頼性が高く、安定したユーザーエクスペリエンスの提供を目的としている。
従来、PowerShell拡張機能によって提供される統合コンソールは、共有メイン実行スペースにスレッドプールタスクを設定することで実行され、LSP(Language Server Protocol)サービスはPowerShellアイドルイベントで実行されており、オーバーヘッド、スレッドの問題が発生し、同期のシングルスレッドランタイムとしてのPowerShellと非同期のマルチスレッドサービスとしての言語サーバ間の非対称性を回避すべく、複雑な実装となっていた。
更新バージョンでは、PowerShellエディタサービスがJavaScriptのイベントループと同様のリクエストを処理可能な、独自の専用パイプラインスレッドを維持しており、正しいスレッドですべてを同期的に実行できるようになっている。このような実装によってクラス全体での競合状態が防止され、より信頼性が高くバグのないコードとなる。また、PowerShellパイプラインのオーバーヘッドなしに、スレッドからPowerShell APIとC#で記述されたコードを直接呼び出せるようになっている。
こういった変更によって、LSP要求の処理方法、統合コンソールの動作方法、PSReadLineの統合方法、デバッグの実装方法、リモート処理の方法、PowerShellエディタサービスの他の機能のロングテールが見直され、6000行のコードが追加される一方で12000行が削除され、より保守しやすく、効率的で、拡張バックエンドが理解しやすくなった。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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