オープンソースのプログラミング言語であるRubyの開発チームは、最新版となる「Ruby 3.1.0」を12月25日にリリースした。
「Ruby 3.1.0」には、Shopifyが開発した新たなプロセス内JITコンパイラであるYJITがマージされており、メソッドの冒頭のみをコンパイルして、実行時に実際に値が渡されて引数や変数の値が明らかになってから残りをコンパイルするLazy Basic Block Versioningによって、動的プログラミング言語でも効率のよいJITを実現し、railsbenchでは最大22%、liquied-renderでは39%の高速化を達成している。
さらに、デバッグ時の速度低下がほとんど生じることなく、リモートデバッグやリッチなデバッガフロントエンド(現時点ではVSCodeとChromeに対応)、マルチプロセス/マルチスレッドプログラムのデバッグをサポートするとともに、カラフルなREPL(Read-Eval-Print Loop)やRecord & Replayなどさまざまな機能を備えたデバッガであるdebug gemが付属する。
ほかにも、バックトレース中でエラーが発生した詳細な位置を表示するgemであるerror_highlightの導入、IRBにおけるオートコンプリート機能の搭載および補完候補選択時のドキュメント表示など、さまざまな機能追加・改善が行われた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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