ヴイエムウェアは、VMware vSphere上で稼働するJavaアプリケーションをコンテナに変換するツール「Application Transformer for VMware Tanzu」の提供を、2月7日に開始した。
Application Transformer for VMware Tanzuは、VMware vSphereまたはVMware Cloud on AWS上で稼働する、Javaアプリケーションのコンテナ化を支援するツールで、VMwareのKubernetes基盤である「VMware Tanzu Standard Edition」または「VMware Tanzu Advanced Edition」および「VMware Cloud on AWS」ユーザー向けに無償提供される。
レガシーアプリケーションを発見、分析、コンテナ化するための機能を備えており、VMware vCenter Serverにアクセスして仮想マシンをスキャンし、ターゲット環境のフォルダ構造、リソースプール、アプリケーション名、プロセスといった情報を収集する。そして、アプリケーションのトポロジを作成し、アプリケーション環境に対する可視性の提供を行う。
200を超えるアプリケーションシグネチャと仮想マシンの内部構造を解析することで、幅広いアプリケーションの検出を可能にするとともに、カスタムシグネチャもサポートしているため、企業の自社開発によるカスタムアプリケーションも検出できる。
vCenter Server APIを利用して、vSphereまたはVMware Cloudベースのデータセンター全体を解析するほか、VMware vRealize Network Insightとの統合によって、アプリケーションの依存関係を可視化する上で重要なエンドツーエンドのアプリケーショントポロジを自動生成する。
Apache TomcatとOracle WebLogicに対しては、仮想マシンの解析を通じて構成とデプロイされたコンポーネントについての情報を取得し、これらの情報はアプリケーション環境を分析して、どのアプリケーションコンポーネントを優先してモダナイズするかを決定するための基礎となる。
その後、Dockerfile、OCI準拠のコンテナイメージ、Kubernetesマニフェストファイル、VMware Tanzu Kubernetes Grid環境で使用するシークレット生成スクリプトを生成するとともに、Oracle WebLogicやApache Tomcatといったアプリケーションに対しては、サーバの種類、アプリケーション名、プロセス、ソフトウェアのバージョン、ディレクトリの場所、起動コマンドといった分析段階で収集した詳細な知見に基づいて、OCI準拠のコンテナイメージを作成する。
Application Transformer for VMware Tanzuによって、アプリケーションコンポーネントのメタデータや依存関係などの情報を使用して、CLI/APIを通じて視覚的なトポロジを作成し、アプリケーション環境の全体像を把握することで、近代化すべき適切なレガシーアプリケーションを特定し、優先順位をつけられる。
また、内部構造の解析、コンポーネントインベントリ、仮想マシンのマッピングといった面倒な手動プロセスを低減するとともに、アプリケーションのモダナイゼーションに必要な時間を短縮し労力を軽減することによって、新しいソフトウェアやサービスを市場に投入するまでの時間を短縮し、開発者の生産性を向上させることができる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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