JavaScript/TypeScriptのランタイム環境であるDenoの開発チームは、Denoアプリケーションの分散ホスティング環境を提供する「Deno Deploy」において、静的ファイルのサポートを追加したことを、2月10日(現地時間)に発表している。
これまで、Deno Deployでは静的アセットを処理するための方法がなく、JavaScriptコードにエンコードするか、CDNを手動で操作するか、GitHubリポジトリからファイルをプルするしかなかった。
今回の静的ファイルのサポートによって、静的ファイルはコードをデプロイする際にネットワークに保存され、ユーザーの近くから配布されるようになり、DenoのファイルシステムAPIとfetchコマンドを使用して、エッジで実行されているJavaScriptコードからこれらのファイルにアクセスできるようになっている。
ファイルの実際の提供は、エッジで実行されているコードによって引き続き制御されるので、静的ファイルへの応答も含め、すべての応答を完全に制御可能となっており、以下のような目的で使用できる。
- サインインしたユーザーのみへのファイル提供
- CORSヘッダのファイルへの追加
- 動的コンテンツを含むファイルの、提供前のエッジでの変更
- ユーザーのブラウザに応じた、異なるファイルの提供
なお、GitHubリポジトリをDeno Deployにリンクしている場合、デフォルトではリポジトリ内のすべてのファイルが静的ファイルとして利用可能になり、変更は必要ない。ただし、デプロイ時に静的ファイルを生成したい場合には、deployctlを使用してコードと静的アセットをデプロイできるようになっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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