プログラミング言語Rustの開発チームは、開発者を対象に毎年行っている、Rustに関する調査の2021年版の結果を2月15日(現地時間)に発表した。同調査は12月に10か国語で実施され、前回調査を約1500件上回る9354名から回答を得ている。
調査結果によれば、回答者の90%があらゆる目的でRustを使用していると答えており、5%は過去にRustを使用していたが現在は使用していない、4%はまだRustを使用していないと回答した。
英語による回答が78%でもっとも多く、中国語・簡体字(6%)、ドイツ語(4%)、フランス語(3%)がそれに続いている。国別では、アメリカ(24%)が最多となり、以下ドイツ(12%)、中国(7%)、英国(6%)が続いた。
Rustを使用している人のうち、81%が現在、少なくとも週単位で使用しており、前年の調査結果(72%)を上回っている。また、Rustユーザーの75%は本番環境に対応したコードを記述できると答えているが、27%は本番環境に対応したコードの記述に苦労する場合がある、と回答した。
職場でのRustの使用を尋ねた質問では、Rustユーザーの59%が時々仕事でRustを使用し、23%がコーディングの大部分にRustを使用しているという。職場でRustを採用した人の83%が、Rustが「やりがいのある」と感じる一方で、Rustがチームの速度を低下させているという回答もみられた。また、82%のRustユーザーが、Rustがチームの目標達成に役立ったと答えている。
チームが将来Rustを再び使用する可能性があるかを尋ねたところ、90%が使用する可能性があると答えており、Rustユーザーの89%は、Rustによってチームがプログラミングを楽しく感じられると回答した。
職場でRustを使用している理由としては、「比較的正確でバグのないソフトウェアを構築できる」がもっとも多く、パフォーマンスやセキュリティ特性を挙げる意見も多い。
そのほか、61%の人がコンパイル機能にはまだ改善の必要があると答える一方で、61%がこの1年でコンパイル機能が改善されたとも答えている。そのほか、さらなる改善が必要な領域としては、ディスク容量(45%)、デバッグ(40%)、GUI開発(56%)を挙げる意見が多く寄せられた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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