Pythonの実践的なスキルを測る「Python3 エンジニア認定実践試験」
続いては、2022年1月17日に発表された、Python 3 エンジニア認定基礎試験の上位試験にあたる「Python3 エンジニア認定実践試験」について、寺田氏から紹介がなされた。
実践試験は、Pythonを実践的に使っていくうえで重要な仕様やライブラリの使い方を問うもので、基礎試験より難易度が上昇している。主教材は『Python実践レシピ』(技術評論社)であり、そこから出題される。
試験の出題範囲としては、サードパーティ製ツールをできるだけ排除し、Pythonの標準ライブラリでできる範囲にフォーカスした形で出題されるようになっている。そのため、「Beautiful Soup」などよく使うライブラリは出題範囲になっていないが、blackやflake8などの静的解析ツールは範囲としている。
2月27日からベータ試験が始まり、3か月ほど試験問題の難易度調整を行い、本試験の実施は2022年夏~秋になる予定だ。なおベータ試験の1回目の申し込みは受付開始後半日で定員となってしまうほどの人気だった。2回目は全国規模でのベータ試験が実施される予定だ。
試験対策として、認定スクールでの対策コースが提供され、プライム・ストラテジー提供「PRIME STUDY」では、無料で模擬試験が受験できる。
寺田氏は「試験の出題範囲はかなり幅広くしており、かなり難易度は上がるが、これらをクリアすれば、業務でもPythonを使いこなせるレベルと言えると考えている。今後調整していく可能性もあるが、普段Pythonを使っている我々が『これは知っていてほしい』というものにした」と語り、「ぜひ、サイトなどで発信している情報などを確認の上、資格試験に臨んでほしい」と訴えた。
最後に吉政氏より最近の活動の近況も紹介された。マイナビニュースでPython学習コーナーが立ち上げられたり、「日本の人事部」で人事部の方向けのPythonコラムが毎月公開されたり、様々な情報発信がなされている。他にも、Software Designの「Python試験情報局」では、寺田氏による初学者向けの学習方法の解説とプライム・ストラテジー三雲勇二氏による模擬問題解説を行っている。他にもPython系の学習コミュニティが活発に活動しているので、参加してみるとよいだろう。