Adobeは都内で「アドビシステムズ社ビジネスアップデート」を開き、同社の現状を説明した。
Adobeは27日、都内で「アドビシステムズ社ビジネスアップデート」を開催し、同社の現状を説明した。
Adobe社長兼COOのシャンタヌ ナラヤン氏は「今のAdobeは、コンシューマーから企業ユーザーまで幅広くビジネスを展開している」と述べ、今年発売された「Adobe Creative Suite 3」によるクリエイターへの訴求や、Acrobatシリーズを通じたエンタープライズ向けシステムのソリューションなどを紹介した。
また、氏は「Adobeには3つのビジネスチャンスがある」と強調。それは、
- CS3などの「ツール」販売によるビジネスチャンス
- FlashやPDFなどの「クライアント」普及によるビジネスチャンス
- ビデオストリーミングなどの「サービス」ライセンス提供によるビジネスチャンス
の3つであり、コンテンツ作成から配信まで、すべての分野でAdobe製品を提案できると述べた。
そして、「リッチコンテンツが多くの場面で活用されるようになってくるなど、市場トレンドがAdobeにとって追い風になっており、2008年以降に想定される複数の成長機会に向けて投資を続けている。今がもっともエキサイティングな時だ」と締めくくった。
Adobe AIR Developers Night人気No.1アプリ
続いて株式会社SiTE4Dの隈元章次氏によるAIRアプリケーションのデモンストレーションが行われた。
紹介されたAIRアプリケーションは、先日開催されたAdobe AIR Developers Nightで最も人気が高かったものだという。「SA」と名付けられたこのシリーズは、AIRで作成された複数のウィジェットをつなぎ合わせることにより、多彩な機能を持ったデスクトップアプリとして使用することができる。
ウィジェットを拡大表示させることも可能で、AIRならではのリッチなユーザビリティとデザイン性の高さを実現している。
また、ホビー用途だけでなくビジネス用途にも使える例として、セールスフォースのデータを活用したバージョンも紹介した。なお、このAIRアプリケーションはSiTE4D Labsより無償でダウンロードできる。
Adobeにも知らされなかったAIRアプリケーション
また、Adobeプロダクトスペシャリストの太田禎一氏は、サイバーエージェントが運営する動画共有サービス「Ameba Vision」と連携するAIRアプリケーション「Skimee」を紹介。次々と動画が配信される様子や、お気に入りの動画をストックしておける機能を説明した。
「このアプリケーションは公開直前になってサイバーエージェントさんから教えていただいた。まさかこういったものを作っているとは知らず、とても驚いた」と太田氏。「Adobeが知らないところで、たくさんのサードパーティ製AIRアプリケーションが作成されている」と述べた。
AdobeはAIRの普及を同社最重要のテーマとしており、特に日本法人では開発者に向けて力を入れていくという。具体的にはWebやイベントを通じて積極的に情報を公開し、開発者にとってAIRが身近な存在となるよう努力するとしている。
Adobe Systems Incorporated
SiTE4D Labs
skimee(スキミィ)-AmebaVisionラボ
CodeZine:Adobe AIRの今後を占う熱いバトルが展開 「Adobe AIR Developers Night」
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