米PingCAPは、同社が開発しているMySQL互換の分散型リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)である「TiDB」のサーバーレスサービス「TiDB Cloud Serverless Tier」の提供を11月1日(現地時間)に開始した。現在のところはベータ版として提供している。TiDBはApache License 2.0で公開しているオープンソース・ソフトウェア。
TiDBは、MySQL互換の機能を持ちながら、RDBMSでは難しいとされていたスケールアウトでの性能向上を可能にしたソフトウェア。また、ハイブリッドトランザクション/分析処理(HTAP:Hybrid Transactional and Analytical Processing)に対応しており、オンライントランザクション処理(OLTP:Online Transaction Processing)とオンライン分析(OLAP:Online Analytical Processing)の両方を同時に処理する機能を持っている。
PingCAPはTiDBをクラウドサービス「TiDB Cloud」として提供しているが、利用するにはプロセッサコアの数やメモリサイズ、クラスタの数などを事前に指定しなければならなかった。今回提供を開始したTiDB Cloud Serverless Tierでは、そのような準備は不要で、必要に応じて自動的にスケールアウトして処理性能を上げてくれる。使用料金は処理したSQLリクエストや消費したストレージ量に応じて変化する。固定の料金が発生せず、使用した分だけ料金を払えば良いので、開発用途に向くとしている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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