米Microsoftは、コードエディタ「Visual Studio Code」の2022年11月版(バージョン1.74)を12月7日(現地時間)に公開した。Visual Studio Codeは、MITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
Visual Studio Codeは、月に1回バージョンアップを公開しており、今回のバージョンアップは2022年11月分のバージョンアップとなる。今回、最も注目すべき点は、「リモート・トンネル」機能がプレビューの形で登場したことだ。この機能は、SSHを使うことなくほかのマシンとの間に安全な通信路を確立し、接続先のマシンにあるソースコードの編集やコマンド、拡張機能の実行を可能にする。
リモート・トンネルを使用するには、接続元と接続先の両方にVisual Studio Codeをインストールする必要がある。接続先のサーバーなどに、Visual Studio Codeをインストールできない場合は、Visual Studio Codeのコマンド入出力とコマンド処理の機能を切り出した「CLI版」をインストールできる。CLI版は、Visual Studio Codeのダウンロード・ページで配布している。
インストールが済んだら、接続先でコマンドを操作してリモート・トンネルの準備を整える。コマンドを実行し、ライセンス条項を承認するとURLを出力する。あとは、このURLを接続元のVisual Studio Codeに設定すればよい。接続元と接続先がリモート・トンネルでつながると、両者の間はSSH接続となり、外部からの盗聴などの行為は事実上不可能になる。
企業や団体によっては、この機能を使われると困るというところもあるかもしれない。その場合は「global.rel.tunnels.api.visualstudio.com」というドメインへの接続を遮断すれば良い。
Visual Studio Code 1.74ではそのほか、TypeScript 4.9に対応した。また、JavaScriptのデバッグで「console.profile()」と「console.profileEnd()」の2つのメソッドに対応した。コードの特定部分をこの2つのメソッドで挟むと、その部分のプロセッサ使用率やヒープ使用率などを確認できる。そのほか、ユーザーインターフェースに細かい修正が多数加わっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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