米Microsoftは、Windows向け統合開発環境の次期版、「Visual Studio 2022 17.5」の「プレビュー3版」を1月18日(現地時間)に公開した。
「Visual Studio 2022 17.5 Preview 3」ではまず、作成中のアプリケーションが誰にとっても使いやすいものであるかを確かめる「Accessibility Checker」という機能が新たに加わった。GUI部品の色や配置は、よく考えて決めないと誰にとっても使いやすいアプリケーションではなくなってしまう。例えば、視覚障害がある人に取って見づらいものになっていたり、手に障害がある人にとって操作しにくいものになってしまうなどの問題が考えられる。
Microsoftは2019年3月に、アプリケーションのアクセシビリティを点検するソフトウェア「Accessibility Insights」の配布を始めている。今回、Visual StudioにAccessibility Checkerの機能を追加するために、Accessibility Insightsの検出機能を組み込んでいる。ちなみにVisual Studioの開発チームは製品の開発時にAccessibility Insightsを利用しているという。
そして、スペル・チェッカーの機能も加わった。コード中のコメントや変数名など、そしてマークダウン・ファイルを記述するときに英語につづりに間違いがないか確認してくれる。間違いを発見したら、正しいと考えられるつづりの候補を提示して、ユーザーがそれを選択すると修正する。変数名やメソッド名などの識別子に誤りを発見したら、開発中のアプリケーションのソース・コード全体を検索し、他の部分でその識別子を使っていないかを確認する。使っていることを確認できたら、同じようにつづりを誤っている識別子を全て修正する。
さらに、デバッグ時に.NETアセンブリから逆コンパイルでソース・コードを生成する機能を改良し、処理速度を大幅に引き上げた。現行版の17.4に比べると、明らかに違いが分かるほど高速に動作するようになっている。加えて、マークダウン・エディタが標準機能として加わるなど、数多くの新機能を搭載している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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