米Microsoftは、統合開発環境Visual Studioの最新プレビュー版として、プルリクエストの作成が可能になった「Visual Studio 17.7 preview 2」を、6月19日(現地時間)に公開した。
今回、Visual Studioの最新プレビュー版に追加された、プルリクエスト作成機能によって、開発環境を離れることなくプルリクエストを作成できるようになり、さらなる生産性の向上を実現している。
プルリクエスト作成機能が有効化するには、「ツール」→「オプション」→「プレビュー機能」にて、「Git Pull Request」がオンになっている必要がある。
新たにプルリクエストを作成する場合は、あらかじめ変更用の新しいブランチを作成する必要があり、新ブランチの作成によってマージの準備が整うまで、変更内容がメインブランチから分離された状態に保たれる。その後、Gitの変更ウィンドウでのコミットおよびプッシュと同じ要領で、変更をコミットしてプッシュする。
続いて、通知バナーのリンクをクリックすることで、プルリクエストを作成できる。ほかにも、「Git」→「GitHub」または「Azure DevOps」→「New Pull Request」にて、リモートブランチからプルリクエストを作成する方法や、Gitリポジトリウィンドウでブランチを右クリックしてプルリクエストを作成する方法もある。
元のリポジトリにマージするブランチを選ぶと、プルリクエストにわかりやすいタイトルと説明を付けられ、右側の差分ビューではすべての変更内容の確認が可能となっている。
作業項目をリンクするには、issue searchにて作業項目を参照するか、説明ボックスに「#」を入力するか、右下隅の「#」ボタンを押す必要がある。なお、現在はレビュー担当者向けのサポートの追加に取り組んでおり、同サポートによってプルリクエストを作成すると、他の開発者が変更をレビューしてフィードバックを提供できるようになる。
現時点では、タイトル、説明、レビュー担当者、リンクされた作業項目を追加編集するには、Webインターフェースを使用する必要があり、新しい変更をブランチにプッシュすると、Web上のプルリクエストが自動更新される。
Visual Studioにおけるプルリクエスト作成機能は、現状ではまだ開発中であり、今後はユーザーによるレビュー担当者と必須レビュー担当者の追加、説明ボックスにおけるマークダウンのサポート、Visual Studio内でのプルリクエストの表示と追跡といった機能の追加を予定している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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