米Microsoftは自社設計のArmプロセッサ「Microsoft Azure Cobalt 100(Cobalt)」と、AIアクセラレーター「Microsoft Azure Maia 100(Maia)」を11月15日(現地時間)に発表した。どちらも2024年の初めからMicrosoftのデータセンターへの配備を開始し、「Microsoft Copilot」や「Azure OpenAI Service」などのサービス提供に活用する予定だ。
Cobaltは64ビットArm命令セットアーキテクチャーに準拠したプロセッサで、プロセッサコアにはArmが開発したNeoverse N2を128基搭載している。Microsoftは現在、米Ampere Computingの「Ampere Altra(プロセッサコアはNeoverse N1)」を利用してArmアーキテクチャのコンピューター資源を提供しているが、Cobaltは「Microsoft Teams」や「Azure SQL」といったサービスの処理性能で、Ampere Altraを40%ほど上回っているという。
MaiaはAIの学習と推論に特化したアクセラレーター。製造プロセスは5nmプロセスで、トランジスタ数は1050億にも達する。この値は5nmプロセスを採用した半導体では最大級のものになるという。Maiaを投資したシステムの開発では、Microsoftと密接な関係にある米OpenAIの助言を受け、GPT-4などの同社の大規模言語モデルを効率よく動作させるために調整したという。
MicrosoftはすでにCobaltとMaiaの次世代品の設計を始めており、同社のソフトウェア・サービスから半導体に至るまでのハードウェアとソフトウェアの改良を続けていくとしている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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