米Appleは、6月10日(現地時間)に開催された開発者向け年次カンファレンス「WWDC24」において、統合開発環境「Xcode 16」やプログラミング言語「Swift 6」をはじめとする、開発者向けの新たなツールやリソースを発表した。
Xcode 16では、XcodeやSwiftの最新機能を把握しており、開発者のリクエストに対応してくれるアシスタントであるSwift Assistが追加されたほか、SwiftとApple SDKのために特別にトレーニングされた独自のモデルをデバイス上でローカルに実行して、開発者が必要とするコードを提案してくれる予測的コード補完エンジンが追加されている。
さらに、プレビューとコードの実行に同じビルドアーティファクトを使用することで、よりスムーズなプレビューとコードの切り替えを可能にするとともに、より生産性が向上する。また、アプリのプライバシーポリシーや使用許諾契約、サブスクリプショングループの表示名をローカライズしてテストするといった、より強力なテスト機能が追加された。
Swift 6は、コンパイル時のデータ競合に対する安全策を採用し、デベロッパのプロジェクト全体でコンパイル時のメモリへの並行アクセスを診断することによってエラーを発見し、コードベース全体を最小限の変更で修正することで、将来のコードの安全性と保全性を強化している。
また、Language Server Protocolを活用するさらに多くのコードエディタに対応するとともに、Swift専用のGitHub Organizationによって、Swiftコンパイラ、Foundation、その他の主要なライブラリを含むSwiftエコシステムのために、多くの重要なプロジェクトをホストする予定だという。
そのほか、テストの作成を容易にするAPIを提供するSwift Testingフレームワーク、Appleデバイスへのゲームの対応をより迅速化するGame Porting Toolkitをさらに進化させたGame Porting Toolkit 2、新開発のボリュメトリックAPIによってアプリ内に3Dオブジェクトを表示する方法をさらに細かくコントロールできる、Apple Vision Pro用OSの最新版となるvisionOS 2といった、数多くの開発者向けアップデートが発表されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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