パーソルキャリア、職種×求人の平均年収がわかる「保存版ハンドブック スキル年収マップ ITエンジニア編（2024年度）」を公開

　パーソルキャリアは、同社の運営する 200万件の転職統計データを活用した求人票支援サービス「HR forecaster（エイチアール フォーキャスター）」から、職種×求人の平均年収がわかるデータ「保存版ハンドブック スキル年収マップ」の、「ITエンジニア編（2024年度）」を8月26日に発表した。

　「ITエンジニア編（2024年度）」によれば、ITエンジニア職の平均年収ランキングでは、IT戦略の策定やDX化を担う「ITコンサルタント」が1位となり、IT企業の売上に大きく影響する「プリセールス」が2位、近年急速に発達しているAI開発やデータからの課題分析、DXなどの解決策の提案まで行う「データサイエンティスト」が3位にランクインしている。「データサイエンティスト」は、前回4位からのランクアップとなった。

　開発言語については、近年企業での活用が進んでいる機械学習やテキストマイニング、データアナリスティクスに多く利用される「R」が1位となり、クロスプラットフォーム開発が可能な「Delphi」が2位、昨今話題になっている製造業に強みを持つSAP製品の開発言語である「ABAP」が3位となっている。

　ミドルウェアでは、大規模システムにおいて大量のデータを効率的に分散処理・管理する技術が上位を占めた。

　社会人経験年数13年未満に限定すると、ITエンジニア職の平均年収ランキングは「ITコンサルタント」が587万円で1位、「データサイエンティスト」が586万円、「プリセールス」が539万円で3位となり、ITエンジニア職では社会人経験13年未満と全体の年収に大きな開きはなく、とりわけ今回ランクインした3職種はITエンジニア職の中でも高年収の職種であることが明らかになっている。

　経験年数13年未満のITエンジニアについて、各職種において保有スキルや経験によって年収の差があるかをみたところ、もっとも差がみられたのは「インフラエンジニア」の中でも「データマイニング」の経験者（平均年収693万円）で、社会人経験13年未満の「インフラエンジニア」の平均年収420万円と比較して273万円多かった。

　また、「Webサービス系エンジニア・プログラマ」では「冗長化」の経験有無、「ITエンジニア」においては「内部統制・監査」の経験や知識があるかによって、各職種の平均年収と250万円ほどの差が生じていることから、大規模データから統計学やAIなどを駆使した分析を行うための「データマイニング」や、大規模システムでは必要性が高まる「冗長化」、大手企業の内部統制・監査のニーズは引き続き需要が高いと考えられる。