オランダのMendixは、ローコードプラットフォームの最新版となる「Mendix 10.18」を、1月22日に発表した。
今回発表されたMendix 10.18は、ローコードとAIの組み合わせによって、あらゆる企業や組織に
- ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)の全体にわたるAIを活用したサポート
- より迅速かつ生産性の高い効果を達成するための、オンボーディングとソフトウェア開発体験の簡素化
- 生成AIのアウトプットと環境に関する、より優れたアクセシビリティ、ビジビリティ、ガバナンス
- Mendixのプラットフォームに組み込まれたAIアシスタント「Maia」をさらにアップデートした、スマートな開発とアプリケーション構築・展開の実現
を提供する。
アップデートでは、
- AIイノベーションを強化し、アイデアをインパクトのあるソリューションに変革
- AIによるインテリジェントな開発によって、ビジネスの成果を加速
- 企業のソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)におけるAIベストプラクティスを実現するため、管理性および可視性を強化
という3つの主要分野における新機能や機能強化を通じて、継続的なイノベーションを実現するという同社のビジョンを示している。
具体的には、Mendix 10.18で新たに強化された生成AI機能によって、すべての企業・組織にとって魅力的なユーザーエクスペリエンスとスマートアプリケーションの提供を容易にした。Mendix 10.18にて限定リリースされた「Mendix Cloud 生成AIリソースパック(GenAI Resource Pack)」は、生成AIテクノロジの試験運用やユーザー向けのインテリジェントアプリケーションの開発を検討している企業にとって、参入障壁を劇的に低減する。
生成AIリソースパックでは、トークン消費モニタを提供することで、個々のアプリケーションまたはポートフォリオ全体における使用状況を日・週・月単位、または指定の範囲で追跡し、生成AIの使用状況を可視化できる。
さらに、ローコード開発に新規参入する組織のDXをサポートする、新たなビルトインツール「Compass」が導入され、デジタルプロセスのさまざまな側面で顧客をガイドし、Mendixが誇るエンタープライズレベルにも対応したローコード開発プラットフォームの専門アドバイスを提供する。
また、Mendix開発者に対してガイダンス、サポート、生成を提供する生成AI搭載サービス「Maia」がアップデートされ、
- 自然言語によるプロンプトを使用した、新しい定義や既存のモデルを拡張するためのドメインモデルの生成
- 「Maia Chat」を通じた、Mendixをはじめて使用する開発者のための適切な学習教材の発見
- 「UI Recommender」による、ページにウィジェットを追加するプロセスのシンプルかつ迅速化
といった機能拡張が行われた。
ほかにも、有害なコンテンツを最小限に抑え、センシティブなトピック(偏見、ヘイト、不適切な表現など)に対処し、一貫性があり、安全で、責任あるAI体験を大規模に促進する、生成AIアプリケーションを保護するためのコンテンツフィルタが追加されるとともに、デプロイ自動化ツール「Pipelines(パイプライン)」においてAIとJiraとの統合を使用して、アプリケーションモデルをMendixのベストプラクティスと比較し、アプリケーションの品質確保および開発者の生産性を向上するなど、安全かつ効率的でコンプライアンスに準拠した開発エコシステムが提供されている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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