ファインディは、同社の運営するIT/Webエンジニアの転職サービス「Findy」の登録会員を対象に実施した、「IT/Webエンジニアの転職市場・キャリア動向・AIの活用状況に関する調査」の結果を3月24日に発表した。同調査は、1月28日〜2月7日の期間に行われ、596名から回答を得ている。
調査対象者に、業務における生成AIの利活用状況を尋ねたところ、「生成AIを業務で利活用している」という回答が91.8%に達し、用途としては「顧客向けにLLMや生成AIを組み込んだサービスを提供している」(72.3%)がもっとも多く、「開発プロセス以外の自身の業務の中で活用している」(71.5%)がそれに続いた。

活用している生成AIツールとしては、「ChatGPT」と「GitHub Copilot」では「業務に活用している」という回答が半数超を占めており、「Dify」「Cline」「Devin」「Cursor」などについては「聞いたことがない」「名前は聞いたことがあるが用途はわからない」が6〜7割に達している。

生成AIを業務で活用する上で、もっとも困難だと感じることを尋ねた質問(複数回答)では、「信頼性の確保」(62.9%)が最多となり、「セキュリティとプライバシー」(52.4%)がそれに続いた。

個人で生成AIツール・技術に、月間いくら課金しているかを尋ねたところ、個人で課金している人は44.6%で、課金している人の79.7%が月に3000円以上(1米ドル=150円で換算)を課金している。

現在の自身の勤務状況としては、「フルリモート」(51.3%)がもっとも多く、「週1〜2日程度出社」(20.1%)がそれに続いた。

現在の職場のリモートワーク頻度に対する満足度を尋ねた質問では、「非常に満足」と「やや満足」を合わせた割合が71.6%に達している。また、希望するリモートワークの頻度を尋ねたところ、現在のリモートワーク頻度より高いことが明らかになった。

過去1年間で出社頻度に変化があったかを尋ねた質問では、「出社頻度がかなり増えた」と「出社頻度が少し増えた」を合わせた割合が21.8%に達し、出社回帰の傾向がみられる。また、出社頻度が高くなった場合は転職のきっかけとなるかを尋ねたところ、「とてもなる」と「少しなる」を合わせた割合が71.3%を占めた。

調査対象者の平均年収は700.8万円となり、アンケート開始以来はじめて700万円台に達している。一方で、調査ごとの年収増加幅はやや鈍化傾向にある。

働いてみたいと思う企業を尋ねた質問(複数回答)では、大手外資企業が並ぶ中にあって新たにサイバーエージェント、さくらインターネット、Sansanが上位にランクインした。さくらインターネットは、2024年7月に行われた前回調査では「興味を持った企業」の上位にランクインしているものの、今回は働いてみたい企業でも上位にランクインしている。

興味を持った企業を尋ねたところ(複数回答)、新たにSakana AI、Ubie、ゆめみ、Hangzhou Deepseek Artificial Intelligence、GENDA、NOT A HOTEL、マネーフォワードといった、先進的なAI活用や技術開示を進める企業が上位にランクインした。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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