Anthropicは5月22日(現地時間)、大規模言語モデルClaudeの新バージョン「Claude Opus 4」と「Claude Sonnet 4」を発表した。両モデルはコード生成や複雑な推論、AIエージェントの分野で従来モデルを上回る性能を発揮する。Claude Opus 4は特に複雑かつ長時間にわたるタスクに強みを持ち、各種ベンチマークで高スコアを記録するなど、最新のコード生成モデルとして位置付けられている。一方、Claude Sonnet 4は従来のSonnet 3.7を大幅に上回る性能と精度を実現した。

両モデルは「拡張思考」としてツールの利用を組み合わせた推論が可能となり、Web検索などの外部ツールを活用しながら思考と作業を並列して進行できる。さらに、開発者がローカルファイルへのアクセスを許可した場合、モデルがファイルから取得した情報の記憶・活用が大幅に向上し、長期的なタスクでも一貫性とタスク把握能力を発揮できるようになった。
開発者向け機能として、「Claude Code」が一般提供された。Claude CodeはVS CodeやJetBrainsなど主要IDEへの統合をサポートし、GitHub Actions対応やファイル編集の提案を直接IDE上で受け取ることができる。また、APIにも4つの新機能(コード実行ツール、MCPコネクタ、ファイルAPI、プロンプトキャッシュ)が追加され、より高度なエージェントの開発が可能となった。
Claude Opus 4およびSonnet 4はAnthropic API、Amazon Bedrock、Google Cloud Vertex AIから利用できる。価格は従来モデルと同等で、Opus 4はインプット1,000,000トークンあたり$15、アウトプットで$75、Sonnet 4は$3と$15となっている。エンタープライズ向けプランから無料ユーザーまで利用範囲が拡大されている点も特徴である。
このリリースには、モデルのショートカット行動の抑制や、メモリ性能向上、タスク中の思考プロセス要約といった多くの改良も含まれる。Anthropicは、これら新モデルがより長時間にわたり一貫した文脈管理とタスク遂行を可能にし、開発者のAI活用を幅広く支援するとしている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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