SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine(コードジン) ProductZine

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

イベントレポート

先輩に学びたいのは「AIでは得られないこと」──20代エンジニア3人が明かす、理想の先輩のリアル

Newbee Conference 2026「若手エンジニアが先輩に期待すること」セッションレポート

近藤 佑子(編集部)[著]

 後半は、会場に集まったエンジニアたちからの質問にも応えてもらった。

「うざい1on1」にしないコツ

参加者
私はメンバーとの1on1は、気を使って頻度を増やさないようにしているんですが、みなさんの先輩はどんな1on1をしているのか気になります。
べあ
私の先輩は「最近どう?」ってカジュアルに聞いてくれて、敬語じゃなくてもいい空気を作ってくれるので身構えずに話せます。日頃の人柄が伝わっていると、1on1がしやすいのかなって思います。
ことみん
私は週1の振り返りで「良かったこと」もちゃんと話すようにしていて、できなかったことだけじゃなく、なんで良かったのかをちゃんと振り返るのが大事だなと思ってます。
Kuu
最近はClaude Codeに1週間の作業をまとめてもらって、それを1on1で一緒に見たりもしてますね。毎週1on1をしてもらうメリットとしては、「今度こういうカンファレンスに登壇するよ」とか、事前の大事な調整をするタイミングにもなっているのが大きいです。
べあ
あと、私の1on1でありがたいのが、評価されてる感じがないことです。ちゃんと「ここは良かったよね」ってフィードバックはしてくれるけど、査定されてる感じがなく、気が楽です。
べあ

後輩から先輩へ:「察して」じゃなくて「言語化」

参加者
逆に、後輩として先輩をサポートしようと心がけていることがあれば聞きたいです。
Kuu
ある先輩に、「なぜ若手に意見を聞くんですか?」って聞いたことがあったんです。そしたら「経験がいくらあっても、そこで出てくる答えは自分の中にないもの、新しい観点かもしれないから、聞き続けたい」って言われたんです。すごくいい考え方だなと思ったので、自分がどう思ったか、なぜそう思ったかを伝えるようにしています。
べあ
私は「察して」というスタイルは絶対に取らないようにしています。「言語化力」と呼んでいますが、今これに困っている、だからこの経験を頼りにしたいので助けてほしい、というのをちゃんと言葉にして伝えるようにしています。Slackが長くなるとみんな読みたくないと思うので、なぜ困っているのか、何を求めているのかを端的に伝えるように意識してます。
ことみん
わかります。timesに今何をしているか、ここで詰まっている、というのをこまめに書くようにしていて。察してほしいというより、今の状況を見てもらえれば、「これってこうなんじゃない?」って気づいてもらえたりしますね。

今の自分を作ったのは「発信や活動を応援する」文化

参加者
今の皆さんを一番形作った出来事があれば知りたいです。
ことみん
登壇やカンファレンス参加を推奨してくれる社風があり、一緒に参加したり、プロポーザルを書いたり、登壇練習をしたりというサイクルが自然に回ってたのが大きいです。1年目はコロナ禍でそもそもカンファレンスがなかったんですが、2年目くらいから徐々に復活してきて、近くの先輩たちも応援してくれていました。
Kuu
特別なきっかけがあったわけではありませんが、自分の周りの先輩方も応援してくれていますし、会社の社風も「どうせやるならやっていこう」という雰囲気があります。自分はAI系のミートアップを運営していますが、会社をミートアップ会場として活用できるのもすごくありがたいです。
べあ
私は「推し活したいから東京に行きたいから、じゃあエンジニアになるか」っていう軽い経緯でなった人間なんですが、社外の人が「あなたが推し活するためには、もっと勉強してレベルアップした方がいい」って、私のモチベーションに合わせたアドバイスをしてくれた人が多くて。そのおかげで今の自分があると感じています。
佐藤祥子
一方で、外での活動が評価されにくかったり、逆にのめり込みすぎて業務がおろそかになる心配もありますよね。そのバランス、先輩はどう見てあげたらいいんでしょう?
Kuu
自分の工夫としては、ミートアップの下準備自体をテンプレート化していて、1時間あれば全部終わるようにしています。だから業務への影響ってそんなに少ないんです。評価されるかどうかは、そもそもあんまり期待していない、というくらいの温度感でやっていて、代わりに労力を減らす方に振り切ってますね。
ことみん
評価されるかどうかは、会社の先輩がどうこうというより、会社の評価制度、会社の価値観が大きいなと感じています。評価制度に入っていなかったとしても、応援してくれたりすると嬉しいですね。

 先輩・後輩の関係は、いずれ肩を並べる同僚に変わっていく。それでも「この人はここが強い」というリスペクトは残り続ける──3人の言葉には、そんな信頼のかたちが滲んでいた。マイクロマネジメントはしない、でも見放さない。評価より、応援を。20代エンジニア3人の本音は、後輩を持つすべての先輩にとって、明日から使える「ちょうどいい距離感」のヒントになるはずだ。

この記事は参考になりましたか?

連載通知を行うには会員登録(無料)が必要です。
既に会員の方はを行ってください。
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

近藤 佑子(編集部)(コンドウ ユウコ)

株式会社翔泳社 CodeZine編集部 編集長、Developers Summit オーガナイザー。1986年岡山県生まれ。京都大学工学部建築学科、東京大学工学系研究科建築学専攻修士課程修了。フリーランスを経て2014年株式会社翔泳社に入社。ソフトウェア開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集・企画・運営に携わる。2018年、副編集長に就任。2017年より、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー