SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

ComponentZine(ComponentOne)

ダイアログウィンドウを持ったSilverlightアプリケーションの作成

ComponentOne Studio for SilverlightのC1Windowコントロールを使ったWebページの作成

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

C1Windowコントロールの作成方法

 C1Windowコントロールは、ページ上のどの要素の子にもならず、独立したユーザーコントロールとして作成します。従って、メインページにC1Windowコントロールを配置するのではなく、C1Windowオブジェクトをルート要素とするXAMLファイルを作成します。

 新しいC1Windowコントロールを持ったウィンドウを作成するために、まずは、ソリューションエクスプローラでプロジェクトを右クリックし、[追加]‐[新しい項目]オプションを選択します。

[新しい項目]オプションを選択する
[新しい項目]オプションを選択する

 テンプレートから[Silverlightユーザーコントロール]を選択し、新しいコントロールの名前を「popwindow」に変更します。

テンプレートから[Silverlightユーザーコントロール]を選択する
テンプレートから[Silverlightユーザーコントロール]を選択する

 すると、プロジェクトに新しいXAMLファイルが追加されます。このXAMLファイルのコードをみると、コンストラクタを持った新しいクラスが作成されています。

Visual Basic
Partial Public Class popwindow
    Inherits UserControl

    Public Sub New()
        InitializeComponent()
    End Sub

End Class

C#
namespace sl_c1window_cs
{
    public partial class popwindow : UserControl
    {
        public popwindow()
        {
            InitializeComponent();
        }
    }
}

 しかし、よく見ると「UserControl」クラスからの継承になっているので、このままではC1Windowクラスのメンバは使えません。そこで、このクラスをC1Windowクラスに結びつけるコードの作成が必要になります。なお、以降さまざまなファイルを操作しますので、混乱しないようにしてください。

 プロジェクトに、「C1.Silverlight」への参照を追加します。

「C1.Silverlight」への参照を追加する
「C1.Silverlight」への参照を追加する

モードレス表示のメモウィンドウの作成

 続いて、この「popwindow.xaml」をメモウィンドウとしてポップアップするようにします。

 まず、「popwindow.xaml」にTextBoxを追加します。テキストボックスは、複数行編集ができるように、AcceptsReturnプロパティを「True」にして、Backgroundプロパティを「Lavender」にします。

popwindow.xamlのXAMLコード
<UserControl x:Class="sl_c1window_cs.popwindow"
    xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation" 
    xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml" 
    Width="400" Height="300">
    <Grid x:Name="LayoutRoot" Background="White">
        
        <TextBox AcceptsReturn="True" Background="Lavender"></TextBox>
    </Grid>
</UserControl>

 次に、C1Windowコントロールとpopwindowクラスを結合します。作り方は、まずC1Windowクラスのコンストラクタでオブジェクトを作成し、各プロパティを設定して、Contentプロパティにpopwindowクラスのオブジェクトへの参照を代入します。

 「MainPage.xaml」のコードウィンドウを表示し、「モードレスウィンドウでメモを開く」ボタンのClickイベントハンドラの処理を作成します。「C1.Silverlight」名前空間への参照を設定してから、C1Windowクラスのインスタンスを作成します。

Visual Basic
Imports C1.Silverlight

Partial Public Class MainPage
    Inherits UserControl

    Private Sub Button_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.Windows.RoutedEventArgs)
        Dim window As C1Window = New C1Window()
C#
using C1.Silverlight;

namespace sl_c1window_cs
{
    public partial class MainPage : UserControl
    {
        private void Button_Click(object sender, RoutedEventArgs e)
        {
            var window = new C1Window();

 C1WindowクラスのHeaderプロパティで、ウィンドウのタイトルを設定します。そのまま文字列を設定すれば、それがウィンドウタイトルになります。また、HeaderBackgroundプロパティを使うと、ヘッダー部を塗りつぶすことができます。塗りつぶしには、Brushオブジェクトをプロパティに設定します。

 メモをWebページのどこに配置するのかを指定するには、「CenterOnScreen」メソッドを使うことができます。このメソッドを指定することで、Webページの中央に配置されます。また、「VerticalAlignment」「HorizontalAlignment」プロパティを使えば、ページ内の上下左右の位置を指定できます。ここでは、ページの左上にポップアップするように設定します。

Visual Basic
'window.CenterOnScreen()
window.Header = "メモ"
window.HeaderBackground = New SolidColorBrush(Colors.Blue)
window.VerticalAlignment = VerticalAlignment.Top
window.HorizontalAlignment = HorizontalAlignment.Left
C#
//window.CenterOnScreen();
window.Header = "メモ";
window.HeaderBackground = new SolidColorBrush(Colors.Blue);
window.VerticalAlignment = VerticalAlignment.Top;
window.HorizontalAlignment = HorizontalAlignment.Left;

 次に、Contentプロパティにpopwindowクラスのインスタンスを作成し、代入します。これでpopwindowクラスはC1Windowとして表示されます。あとは、Showメソッドを実行すると、C1Windowコントロールはモードレスウィンドウで表示されます。

Visual Basic
Private Sub Button_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.Windows.RoutedEventArgs)
    Dim window As C1Window = New C1Window()

    'window.CenterOnScreen()
    window.Header = "メモ"
    window.HeaderBackground = New SolidColorBrush(Colors.Blue)
    window.VerticalAlignment = VerticalAlignment.Top
    window.HorizontalAlignment = HorizontalAlignment.Left

    window.Content = New popwindow()
    window.Show()

End Sub
C#
private void Button_Click(object sender, RoutedEventArgs e)
{
    var window = new C1Window();

    //window.CenterOnScreen();
    window.Header = "メモ";
    window.HeaderBackground = new SolidColorBrush(Colors.Blue);
    window.VerticalAlignment = VerticalAlignment.Top;
    window.HorizontalAlignment = HorizontalAlignment.Left;

    window.Content = new popwindow();
    window.Show();
}

 実際にプロジェクトを実行して[モードレスウィンドウでメモを開く]ボタンを押すと、「メモ」と書かれたウィンドウがポップアップし、テキストボックスに入力することができます。

 メモウィンドウは、サイズ変更やページ内の移動が可能です。[閉じる]ボタンを押すことでウィンドウを閉じることができます。また、モードレスウィンドウは、いくつも開くことができ、呼び出し側のWebページを操作することも可能です。

メモウィンドウはページの左上にポップアップする
メモウィンドウはページの左上にポップアップする
サイズ変更、移動が可能
サイズ変更、移動が可能
複数のメモウィンドウを表示可能
複数のメモウィンドウを表示可能

次のページ
モーダル表示のヘルプウィンドウの作成

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ComponentZine(ComponentOne)連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

瀬戸 遥(セト ハルカ)

8ビットコンピュータの時代からBASICを使い、C言語を独習で学びWindows 3.1のフリーソフトを作成、NiftyServeのフォーラムなどで配布。Excel VBAとVisual Basic関連の解説書を中心に現在まで40冊以上の書籍を出版。近著に、「ExcelユーザーのためのAccess再...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/5634 2010/12/14 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング