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Liferay 6.2を使ったWebコンテンツの作り方

Liferayの標準機能を使った検索機能の実装

Liferay 6.2を使ったWebコンテンツの作り方 第2回

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 第1回目では、不動産サイトを作るというテーマでコンテンツを作りましたが、今回は、そうした不動産サイトや人材紹介サイトなどでよくある、間取りや賃料などでの絞り込みを、Liferayに標準装備されているファセット検索機能を用いて、最小限のカスタマイズで実現します。

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Liferayとは?

 Liferay Portalは中・大規模Webシステムを構築するのに適した、オープンソースのWebポータルアプリケーションフレームワークです。Apache Tomcat、JBoss、WebSphereといった主要なアプリケーションサーバ/Webコンテナ上で動作します。簡単に拡張可能なWebコンテンツ管理に加え、ユーザー/組織/ユーザーグループ/サイトという概念を用いたユーザー/サイトの認証管理や、ワークフロー(Kaleo Workflow)を用いた承認プロセスの組み込みも、Liferay Portalプラットフォームに組み込まれているため、スクラッチから開発するのと比べて工数を大幅に削減することが期待できます。

 ビジネスアプリケーションに必須の機能が、Liferay Portalには標準で備わっているため、企業システムを構築する際に要求される複雑な組織構造やサイト構造、認証管理や承認プロセスも、簡単に自システムに組み込むことが可能になっています。

 具体的な例としては、米国トヨタ(オーナー会員向けポータル)シスコシステムズ(開発者向けコミュニティサイト)やセサミストリート、ルフトハンザ航空、フォルクスワーゲン、ダノン、シーメンス、国連やアリアンツ(保険、顧客用ポータル)などが挙げられ、さまざまな分野のWebシステム構築基盤として使われています。

対象読者

  • Webポータルを低コストで構築したいと考えている方
  • オープンソースWebシステム構築基盤をお探しの方
  • 不動産サイトや人材紹介サイトのように、絞り込み検索(フィルター)するようなサイトを簡単に構築したい方

必要な環境

 Windows 7/8(Mac OSX、Linux上でも動作可能)、クアッドコアCPU、メモリ4GB以上のマシンを推奨。

  • OS:Windows 7
  • Java:1.7
  • 使用可能ブラウザ:Chrome 21以上、Firefox 14以上、Internet Explore 9と8、Safai5.1以上

 詳しくは、第1回の記事『Webアプリケーションフレームワーク「Liferay」のWebコンテンツ作成機能』を参照してください。

Liferay IDEのインストール

 Liferayでの開発は使い慣れたいずれの開発環境でも対応可能ですが、Liferayはポートレットなどの開発を容易にするアシスト機能が付属した、Liferay IDEを用意していますので、それを使ってみましょう。以下のページからダウンロードしてください。

IDEダウンロード

 ダウンロードが終わったら、任意のディレクトリでファイルを展開してください。

 併せて、Liferay用ポートレット開発には、Plugin SDKが必要になります。これもまた以下のURLより、” Liferay Portal 6.2 Community Edition GA2”のプルダウンから”Plugins SDK”を選択し、ダウンロードしてください。

 ダウンロードが終わったら、Liferay IDEを展開したディレクトリ直下に展開してください。後でIDEからこのディレクトリを指定して、IDEで使えるようにします。

 次にプラグインを作成します。プラグインに必要なファイルをインターネットよりダウンロードしてくるので、インターネットに接続されているか確認してください。

プラグインプロジェクト

 Finishボタンを押下すると、必要なファイルがダウンロードされてきます。これには数分かかります。

Liferay IDEのインストール

 まずはIDEにサーバーを登録しましょう。まず「Server」ペインを開きます。画面に表示されていない場合は、メニューのWindow→Show View→Serversを選択して、Serverペインを開きます。

サーバ登録

 次に、Serverペイン内のリンクをクリック、もしくはペイン内で右クリックしてNew→Serverを選択し、サーバを追加します。リストの中から、Liferay v6.2 CE Serverを選択します。

サーバ選択

 次の画面でNameにサーバー名を指定し、Liferay Tomcat directoryに、起動しているTomcatのサーバー(tomcat-7.0.xxという名のフォルダ)を指定し、Select runtime JREはデフォルトのままで、Finishボタンを押下すると、Serverペイン内にサーバーへのリンクが作成されます。

サーバ選択

 「Server」ペインの緑色の右向き矢印のアイコンをクリックすると、サーバーが起動します。

サーバ開始

ストラクチャーの変更と、テンプレートの修正

 前回からストラクチャーが大きく変わっているので、ここで前回作成した「不動産ストラクチャー」を使用しているコンテンツを削除します。

 次にシステム管理→コンテンツ→管理→ストラクチャーに行き、前回作成した「不動産ストラクチャー」を開きます。「ソース」タブを開き、テキストエリアの内容を、添付の「不動産ストラクチャー2」の内容で上書き、保存してください。

ストラクチャー上書き

 次にシステム管理→コンテンツ→管理→テンプレートから、「不動産テンプレート」を開き、「スクリプト」の内容を「不動産テンプレート2」で上書き、保存してください。

テンプレート上書き

 テンプレート内の#REPLACE_THIS_TO_YOUR_STRUCTURE_IDの部分を、あなたが使用しているストラクチャーIDに置換してください。これで新しいコンテンツを作る準備ができました。

 ストラクチャーが前回から大きく変わった点は、今回はWebコンテンツの検索をするために、「賃料」が数値からテキストに変更になったことです。この理由は後で述べます。

Webコンテンツの検索ポートレットを配置

 画面左のプラスマークアイコンを押下して、アプリケーションから「Webコンテンツの検索」を選択、ドラッグ&ドロップで左カラムに配置します。

コンテンツ検索

 ギアマークをクリックし、設定が画像のようになっているか確認します。

コンテンツサーチ確認

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この記事の著者

竹生 泰之(日本ライフレイ株式会社)(タケオ ヤスユキ)

日本ライフレイ勤務。官公庁向け制御系システム開発、複合機のユーザーインターフェース開発、CRMのWebアプリケーションエンジニアを経て、現在はWebポータル/イントラネットのオープンソースアプリケーション、Liferayのコミュニティマネージャ/コンサルタントとして活動中。BMX(バイシクルモトクロス、20インチのレース/トリック用自転車)のフラットランド全日本選手権、King of Groundを1998年から運営し、BMX専門誌、Encounter Magazineの編集長も務め、撮影、執筆、翻訳、DTP全てを自ら手掛けるなど、プライベートでもマルチに動いている。・日本ライフレイユーザー会ライフレイ

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/7769 2014/05/28 14:00

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