チェコのJetBrainsは、英ロンドンで開催中の開発者向けカンファレンス「NDC London」において、同社がIntelliJプラットフォームとReSharperを用いたクロスプラットフォームのC#向けIDE(統合開発環境)「Project Rider」を開発中であると、1月13日(現地時間)に発表した。
「Project Rider」は、ReSharperとIntelliJがベースのIDEで、迅速な修正、識別、わかりやすいナビゲーションを備えている。また、ReSharperが内部的にVisual Studioにホストされるため、「Project Rider」はスタンドアロンで動作する。
「Project Rider」の、WebStormやDataGripといった他のIDEとの違いは、JVM上で動作するIntelliJプラットフォームにおけるReSharperによる実装であり、ReSharperをプロセスに囚われないヘッドレスモードで動作させれば、高速なカスタムのバイナリプロトコルで通信できる。そのため、バックエンドはC#で記述しつつ、フロントエンドをKotlinで記述して、IntelliJのAPIを介したやり取りも可能になる。
JetBrainsは、「Project Rider」開発の理由として、同社がこれまでReSharperをVisual Studioから切り離して、異なる環境で動作させるために開発を行ってきたことや、非Windowsプラットフォームを対象にした開発者の増加と、そんな人々にもReSharperを使ってもらいたいという思い、そしてMicrosoftによるCoreCLRをはじめとした各種プラットフォームやC#言語のオープンソース化を挙げている。
現在はバージョン1.0に向けて開発を行っている段階で、2月末を目途にしたプライベートEAPを予定する。その後、パブリックEAPに移行し、テスターからのフィードバックを受けた上で、2016年秋の発売を目指している。
【関連リンク】
・JetBrains(英語)
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です