データバインド
次のお題はデータバインドです。
アプリケーションでデータベースやWebサービスから取得したデータを扱うケースは大変多くなってきました。よく使用される帳票機能を実装するのに、通常は「フィールドごとにデータ取得→コントロールに代入」といったソースコードを記述する必要があります。
こうした冗長なコードを省略するため、近年多くのWebフレームワークではデータバインドという機能が採用されています。WPFでも、所定の書式をXAML中に指定しておけば、ソースコード記述無しにデータベースなどのフィールドの値を表示することができます。今回はRSSを取得してそのタイトル一覧を表示する、「RSSタイトルリーダー」をソースコード実装無しで実現します。
プロジェクト作成&XAMLコード記述
スタンドアロンWindowsアプリケーションの項と同様に新しいプロジェクトを作成します。プロジェクト名は「DataBindXAMLApp」とします。今回もツールボックスでサポートされていないコントロールを使用するので、Window要素以下のXAMLコードを変更します。ルート要素のx:Class属性の値は「プロジェクト名.クラス名」となるので、異なるプロジェクト名を使用した場合は適宜読み替えてください。
<Window x:Class="DataBindXAMLApp.Window1" xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation" xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml" Title="DataBindXAMLApp" Height="300" Width="600" > <Grid> <Grid.Resources> <XmlDataProvider x:Key="rss" Source="http://codezine.jp/rss/new/20/index.xml" /> </Grid.Resources> <StackPanel Orientation="Horizontal" HorizontalAlignment="Center"> <ListBox Name="titleListBox" Height="200" ItemsSource="{Binding Source={StaticResource rss}, XPath=//item/title}"> </ListBox> </StackPanel> </Grid> </Window>
実行
RSSタイトルリーダーの実装は以上です。F5キーを押して実行すると、次のようにCodeZineのRSSを読み込んでタイトル文字列をリスト表示します。
20行足らずのXAMLコードでRSSタイトルリーダーが完成しました。ソースコードは1行も記述していません。
処理内容の説明
CodeZineのRSSのURIがXmlDataProvider要素のSource属性として書いてあることから、このコントロールがデータ取得を行っていることは想像できると思います。XmlDataProviderコントロールはURIで指定されたリソースを、特定のキー文字列(ここではrss)に割り当てます。RSSの取得はこのコントロールだけで完結します。なお、XmlDataProviderはURI指定によるネットワーク経由でXMLを取得する以外に、子要素として直接XMLを記述してリソースに割り当てることもできます。
一方表示側のリストボックスでは、ItemsSource属性がポイントです。XAMLでデータバインドを行う際は、{}を使った特別な記法を用いて指定します。ここでは、先ほどデータを割り当てたrssというキー文字列で対象リソースを、//item/titleというXPathでRSS内のタイトル文字列を指定し、リストボックス中に一覧表示しています。
WPFでのデータバインド対象はXMLに限られておらず、リレーショナルデータベースや任意の.NETオブジェクトもリソースとして用いることができます。今回はRSSタイトル文字列のみを取得しましたが、XAMLコントロールを上手に組み合わせることで、ほとんどソースコードを記述することなく、簡単なRSSリーダーの実装も行うことができるでしょう。

