合意形成のポイント
以上のようにリクルートでは、さまざまなサービスにデータサイエンスを活用しているわけだが、その背景には、これらの施策や分析がどのような結果、効果をもたらしているかを客観的に示す指標が重要だ。これが、2番目のポイントである納得感のある合意形成につながる。
原田氏は、創業事業である人材領域でのデータサイエンス組織立ち上げにあたって、業務内容を施策、分析、運用、基盤という4つの指標テーマに分類し、それぞれに貢献額、貢献度を設定しているという。施策や分析がどれくらい売り上げやコストダウンに貢献しているか、金額やポイントで数値化する。貢献度は数値化しにくいが、影響する部署の範囲(全社に影響するなら1000ptなど)に、その施策なりがどの程度関与しているかの係数をかけて算出していた。
最終的に「売り上げにこれだけ貢献している」ということを数値で示し、利益、売り上げを生み出していることをアピールできる。
データサイエンス部門の戦力・スキルマップを活用する
最後にデータサイエンス部門の組織的な戦力を、どう示すかだ。
原田氏は、データ分析組織の機能、スキルとして、課題設定力、分析テーマ設定力、分析力、サービス導入力の4つに分けた。そして、データ分析組織を「専門組織型」「システム部門型」「カスタマーWeb型」「ハイブリッド型」に分類し、それぞれの特性をマトリックス表にした。
これらの指標をベースに、各組織のポジションや得意分野を明確にし、最終的には個人のスキルマップ、スキルスコアまで評価を落とし込む。こうすることで、データサイエンス部門の客観的な機能、戦力を捉えることができ、経営者側もデータサイエンスによって、どんなことができるのかが把握でき、データ分析事業を動かしやすくなる。
以上は、あくまで原田氏がリクルートで展開した事例だ。すべての企業のデータサイエンス事業に適用できるとは限らないが、多数のスライドと共に事例ベースで解説されたため、多くの参加者は自社へのユースケースとして参考になったのではないだろうか。
スタッフのスキルマップ
