人間の意識と行動の違いを定量化するデータサイエンス
このように新しい市場を生み出すとして注目されるデータサイエンス。企業が自社の事業やサービスに生かす場合、どうすればいいのだろうか。この疑問に答えるべく「IBM Datapalooza Tokyo」は開催された。その基調講演に登壇したリクルートライフスタイルの原田氏は、2015年のデータサイエンティスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれたデータ分析のプロフェッショナルだ。元はシンクタンクで生体認証、電子ペーパー、非接触ICチップの調査などを行っていた。IT業界に移った時、画面上の視線の移動、視点のヒートマップといった分析を手がけ、やがてデータサイエンスの分野を扱うようになったという。
その原田氏によれば、近年のデータサイエンスは言語と非言語、表面的な振る舞いと本音の峻別に挑戦しているという。例えば、SNSのお世辞的な『営業いいね』のように、人間の意識と行動の違いをモデル化し定量化しようとする取り組みがある。これまで定量化、数値化が難しかったビジネス要因を経営に生かすことが可能になるのが、今後のデータサイエンスということだ。