ウォーターフォールからスクラムに移行し、DODAの開発を加速
――次は、DODAを担当されている眞野さんの経歴をお聞かせください。
眞野:私はSI企業の業務系システムエンジニアからWeb系へ転向し、アプリケーション開発やマネジメントを経験した後、前職では自社サービスの立ち上げを担当しました。
その後、2015年2月にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。初期の頃はMIIDAS開発に携わり、それから現在のDODAの部署に配属となりました。
――DODAはもともとウォーターフォールでプロジェクトを進め、開発は協力会社に外注していたそうですね。そこから徐々に自社開発へ切り替えていったそうですが、優れた開発体制をつくるにあたり工夫したことはありますか?
眞野:ウォーターフォールの場合、どうしても開発スピードを向上させづらく社内のコミュニケーションも活性化しにくい傾向にあります。よりスピーディーに開発できる体制をつくるべくスクラムを導入しました。企画チームや他のメンバーにも、そのスクラムには参加してもらっています。
――スクラムという概念をエンジニア以外の方に伝えるのはなかなか大変なのではないでしょうか。しかも、DODAは歴史のあるサービスであるが故、ウォーターフォールに慣れている方も多いでしょうし。どのようにして、スクラムの文化を浸透させていますか?
眞野:なかなかスクラムが浸透しないチームに対しては、スクラムの意義や開発の流れなどを根気強く説明し続けることを心掛けています。長年培ってきた文化は簡単には変わりませんから、時間をかけて少しずつ変えていくことが大事だと考えています。
――すでに、スプリント制やデイリーミーティングなども導入しているのでしょうか?
眞野:今はまだ、そこまでは実現できていないです。エンジニアチームや企画チーム以外のメンバーとも手を組み、一緒にプロダクトの新機能などを考える体制ができてきた、というフェーズですね。
これまでは企画チームのメンバーが1人で機能を考え、そのアイデアに基づいてプロジェクトを進行していたので、その体制を少しずつ改善しています。それが上手く回り始めたら、徐々にスクラムの一連の流れを各チームに普及させていきたいと思っています。
――他に、社内の開発体制を整えるためにチャレンジしていることはありますか?
眞野:これまで、パーソルキャリアはメール文化が強く、社員同士の連絡は基本的にメールのみで完結させてきました。ですが、メールだと情報が後から追いにくかったり、クローズドになってしまったりするので、そこを改善すべく新しいツールを導入しています。
また、ドキュメントをなんでもExcelで作成してしまう文化もあったので、それもツールの導入により変えようとしていますね。
――具体的には、どのようなツールを導入しようとしているのでしょうか?
眞野:たとえば、ビジネスコミュニケーションツールの「Oneteam」やバーチャルオフィスツールの「Remotty」などを活用しています。
Oneteamはドキュメントやナレッジを共有できるツールです。議事録や各メンバーのナレッジをツール上に蓄積し、それをベースに議論ができるので、コミュニケーションの効率化や工数削減ができると考えています。
Remottyはコミュニケーションツールで、離れた場所で仕事をしているメンバーがWeb上の仮想的なオフィスでコミュニケーションを取れます。
部署のメンバーはそれなりに人数が多いので、すべてのメンバーとは普段なかなか話ができません。でも、こうしたツールを導入することで、メンバー同士の会話の機会を増やし、コミュニケーションを活性化させています。