ゼロから文化をつくり上げた、MIIDASの開発体制
――MIIDASを担当されている青田さんは、どのような経緯でパーソルキャリアに入社されたのでしょうか?
青田:私は中小のSI企業で金融系システムの開発やマネジメントを経験した後、前職では自社サービスの新規開発を担当していました。そして、2015年3月にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。入社後すぐに、新規サービスであるMIIDASの開発に携わるようになりました。
――当時のパーソルキャリアはサービスを自社内で開発するケースがほとんどなかったとのことですが、その状態から新サービスの開発体制を軌道に乗せるまで、どのようなことが大変でしたか?
青田:企画チームとエンジニアチームとの円滑なコミュニケーションを実現することでしょうか。もともとエンジニアが少なかった会社ということもあり、企画チームのメンバーはエンジニアと会話をした経験がほとんどなかったんです。だからこそ、両チームの認識を合わせるのが初期のうちは大変でした。
――具体的には、どのような認識相違が起こったのでしょうか?
青田:たとえば、エンジニアの感覚だと「実装に時間がかかるだろう」と思うような機能を企画チームのメンバーから「すぐに変えられないんですか?」と問い詰められたり、「MIIDASでどのようなプロセスを経て求職者が採用されるのか」の仕様が企画チームから詳しく共有されておらず実装の手戻りが発生したりしました。
けれど、数多くの試行錯誤を経て意思疎通が上手くできるようになってからは、プロジェクトをかなり円滑に進行できるようになりました。
――両者が上手に意思疎通できるようにするため、どのような工夫をしてきましたか?
青田:チーム間の認識齟齬は、お互いの文化をきちんと理解し合えていないことが原因で発生します。だから企画チームとエンジニアチームがきちんと顔を突き合わせ、お互いが納得するまできちんと議論を重ねるようにしてきました。
それから、エンジニアチームが企画チームとコミュニケーションを取る際にも、「どこまでできて、どこまでできないのか」をわかりやすく伝えるよう意識してきました。たとえば、「全ての機能を実装するとスケジュールに間に合わせるのは無理だけど、○○の機能と□□の機能を削れば△日までにできます」といったように。
それらの経験から、一緒に仕事をする他チームと目線合わせすることの重要さを改めて実感しましたね。
ウォーターフォールからスクラムに移行し、DODAの開発を加速
――次は、DODAを担当されている眞野さんの経歴をお聞かせください。
眞野:私はSI企業の業務系システムエンジニアからWeb系へ転向し、アプリケーション開発やマネジメントを経験した後、前職では自社サービスの立ち上げを担当しました。
その後、2015年2月にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。初期の頃はMIIDAS開発に携わり、それから現在のDODAの部署に配属となりました。
――DODAはもともとウォーターフォールでプロジェクトを進め、開発は協力会社に外注していたそうですね。そこから徐々に自社開発へ切り替えていったそうですが、優れた開発体制をつくるにあたり工夫したことはありますか?
眞野:ウォーターフォールの場合、どうしても開発スピードを向上させづらく社内のコミュニケーションも活性化しにくい傾向にあります。よりスピーディーに開発できる体制をつくるべくスクラムを導入しました。企画チームや他のメンバーにも、そのスクラムには参加してもらっています。
――スクラムという概念をエンジニア以外の方に伝えるのはなかなか大変なのではないでしょうか。しかも、DODAは歴史のあるサービスであるが故、ウォーターフォールに慣れている方も多いでしょうし。どのようにして、スクラムの文化を浸透させていますか?
眞野:なかなかスクラムが浸透しないチームに対しては、スクラムの意義や開発の流れなどを根気強く説明し続けることを心掛けています。長年培ってきた文化は簡単には変わりませんから、時間をかけて少しずつ変えていくことが大事だと考えています。
――すでに、スプリント制やデイリーミーティングなども導入しているのでしょうか?
眞野:今はまだ、そこまでは実現できていないです。エンジニアチームや企画チーム以外のメンバーとも手を組み、一緒にプロダクトの新機能などを考える体制ができてきた、というフェーズですね。
これまでは企画チームのメンバーが1人で機能を考え、そのアイデアに基づいてプロジェクトを進行していたので、その体制を少しずつ改善しています。それが上手く回り始めたら、徐々にスクラムの一連の流れを各チームに普及させていきたいと思っています。
――他に、社内の開発体制を整えるためにチャレンジしていることはありますか?
眞野:これまで、パーソルキャリアはメール文化が強く、社員同士の連絡は基本的にメールのみで完結させてきました。ですが、メールだと情報が後から追いにくかったり、クローズドになってしまったりするので、そこを改善すべく新しいツールを導入しています。
また、ドキュメントをなんでもExcelで作成してしまう文化もあったので、それもツールの導入により変えようとしていますね。
――具体的には、どのようなツールを導入しようとしているのでしょうか?
眞野:たとえば、ビジネスコミュニケーションツールの「Oneteam」やバーチャルオフィスツールの「Remotty」などを活用しています。
Oneteamはドキュメントやナレッジを共有できるツールです。議事録や各メンバーのナレッジをツール上に蓄積し、それをベースに議論ができるので、コミュニケーションの効率化や工数削減ができると考えています。
Remottyはコミュニケーションツールで、離れた場所で仕事をしているメンバーがWeb上の仮想的なオフィスでコミュニケーションを取れます。
部署のメンバーはそれなりに人数が多いので、すべてのメンバーとは普段なかなか話ができません。でも、こうしたツールを導入することで、メンバー同士の会話の機会を増やし、コミュニケーションを活性化させています。
“発展途上”だからこその、やりがいがある
――青田さんはMIIDASの開発のどのような部分にやりがいを感じていますか?
青田:自分の考えがプロジェクトやプロダクトにダイレクトに反映されるところですね。今回お話ししてきたように、MIIDASは新規サービスであり新規事業推進チームもまだ立ち上げて間もないです。だからこそ、各メンバーが積極的に意見を交わし知恵を出し合いながら開発を進めています。
歴史の長いサービスって開発においてさまざまな制限があったり、エンジニアチームの文化も醸成されていたりして、個々人のアイデアが入りこむ余地が少なくなってきます。でも、MIIDASは本当の意味でゼロから自由な発想の開発ができる。それは大きなやりがいだと思います。
――眞野さんはどうでしょうか?
眞野:DODAという非常に利用者の多いサービスの開発体制を、自分たちの力で改善していけることはとてもチャレンジングです。これからもDODAの開発部署では新しいことをどんどん導入していくつもりですし、会社としてそれを許容してくれる環境も整っています。
そういう意味では、パーソルキャリアはエンジニアとして相当に働きやすい企業、挑戦しやすい企業だと、私は考えています。
――パーソルキャリアほどの大企業でありながら、まだまだエンジニアにとってチャレンジしがいのある領域がたくさん残っているというのは本当に魅力的ですね。最後に、どんな方と一緒に働いてみたいですか? 読者に向けてメッセージをお願いします。
青田:当社のサービスやエンジニアチームはまだまだ発展途上。だからこそ、より良いものにしていけるよう他のメンバーの意見を尊重しながら努力できる方に来てほしいと思っています。
眞野:エンジニアの人数はまだ少ないですが、逆に少ないがゆえに入ってくれば活躍できる場も多いです。そういう場をどんどん提供できる環境も整っています。若い方からシニアの方まで、どのくらいの年齢やスキルレベルの方でも大歓迎です。
あえて「こういうエンジニアに来てほしい」という要望を言うならば、自発的に行動できる方が良いと思っています。自ら積極的に仕事を取りにいく、「こうしたらもっと良くなる」と機能の改善案を伝えてくれるなど。そういう当事者意識を持って働ける方には、挑戦しがいのある環境を提供することをお約束します。
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