LINEが追求するAIは「Virtual Assistant in our life」
続いてData Labs / Clova Centerの橋本泰一氏によるClovaの紹介セッション「The Technologies in Clova」が始まった。
「Clovaでどんなことができるのか。イメージしにくい人もいると思うので、まずは動画を見てほしい」と橋本氏は語り、ClovaのテレビCM動画流した。
これは8月31日に開催された2018年FIFAワールドカップ予選「日本代表対オーストラリア代表」のハーフタイムに流されたものだ。このCMでは何気ない日常生活のさまざまなシーンで、スマートスピーカー「WAVE」が使われている。「WAVE」はOSを搭載したスマートスピーカー。WAVEに組み込まれたAIプラットフォーム「Clova」とWi-Fi接続することで、音声を通じて、電気をつけてもらったり、家族にLINEをしたり、サッカーの結果を教えてもらったりなど、さまざまなサービスが利用できるようになる。「日常生活のさまざまなことをClovaがサポートしていく。そんな未来をLINEは考えている」と橋本氏は説明する。
AIというと、世間では機械学習やディープラーニングなどのアルゴリズムそのものがAIだと捉えられているイメージがあるが、「私たちはAIを『Virtual Assistant in our life』と定義づけており、機械学習などの先端技術はあくまで、それを実現する1つの要素だと捉えている」と橋本氏。Clovaという名前も「Cloud-based virtual assistantの頭文字を取ったもの。LINEが開発、提供するAIは、日常生活において活躍してくれるバーチャルアシスタントを実現するプラットフォーム「Clova」をスピーカーだけではなく、スマホアプリ、自動車、おもちゃなどにさまざまなものに搭載させ、「豊かな生活をサポートして久そんな社会を作り上げていきたい」と橋本氏は力強く語る。
1年間でWAVEの製品化を実現
Clovaの開発プロジェクトが本格的にスタートしたのは2016年9月。2017年2月には世界最大級のモバイルデバイス関連のイベント「Mobile World Congress(MWC) 2017」で発表した。6月に開催されたLINEカンファレンスで発売を発表し、8月にはWaveの先行販売を開始。さらに「この秋にはWAVEの正式一般販売を予定している」と橋本氏は説明する(編集部注:その後、10月5日に一般発売開始された)。これからもわかるように、Clovaは1年という非常に短期間で製品化まで結びつけることができた。
なぜ、このような短期間での開発が可能だったのか。LINEの前身であるNHN JapanおよびライブドアはWeb検索やポータルサービスを中心に事業展開してきた企業だ。その時代からLINEはWebクローニングをはじめ、インターネット上のさまざまなデータを取得する技術はもちろん、自然言語処理や画像処理、音声処理などのデータを処理する技術を蓄積してきた。さらにLINEというメッセージングプラットフォームの成長するに伴い、ビッグデータの分析、さらに機械学習やBotの開発も進め、そのノウハウも手に入れた。「これまでの当社の事業展開を振り返えればわかることだが、AIプラットフォームに必要な基礎技術はこれまで当社の中で育っていたもの。それらの技術を集結することで、短時間の開発できた」というわけだ。
