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「ユーザーと同じようにスタッフのことを想うこと」――ディライトワークスにおけるプロジェクト・組織運営の極意【デブサミ2019】

【14-B-5】一エンジニアが伝えたい、プロジェクトや組織の運営を理想に近づけるための考え方

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2019/03/11 11:00

目次

開発スタッフが有意義な時間を過ごせる組織をいかに作り上げるか

 プロジェクトだけでなく組織全体をマネジメントする上でも、宮下氏は同じく「ユーザーを想うのと同じように、開発スタッフのことも想うこと」を重視しているという。その際、マネージャーとして第一に心掛けるのが、「開発スタッフに有意義な時間を提供する」ことだと同氏は言う。

 「ゲームの開発とは、一言でいえば『ユーザーがゲームをプレイする時間』を設計すること。その時間が有意義だとユーザーが感じれば、また同じ時間を過ごしたいと思ってもらえるし、ほかの人にも共有したくなる。同じく組織も、メンバーがその組織の中で働く時間を有意義だと感じれば、継続的に組織の一員として働いてもらえるし、ほかの人に勧めることもある」

 ではどうすれば組織に所属する開発スタッフに、そこで過ごす時間を有意義だと感じてもらえるのか。宮下氏が最も重視するのが、「エンジニアがその組織において自身の市場価値を高められ、成長していけるか」だという。開発スタッフ一人ひとりがこうした実感を持ちながら組織の中の時間を過ごしていけば、働くことがそれぞれの成長につながり、ひいては組織全体の成長にもつながる。

 こうした実感を開発スタッフに感じてもらえるよう、ディライトワークスではさまざまな施策を講じている。例えばグーグル・クラウド・ジャパンやアマゾン ウェブ サービス ジャパン、日本オラクルなどから講師を招き、最新の製品や技術についての勉強会を社内で開催している。また社外のイベントや研修への参加も積極的に推奨しており、海外のイベントや研修へ参加する際にも会社が費用を負担している。こうして最新情報のインプットに努める一方で、同社のエンジニアが社外の技術系イベントに登壇し、技術コミュニティに対してナレッジやノウハウをアウトプットして還元する取り組みも推奨している。

 また、エンジニア個々人が自身の興味やモチベーションに沿ってスキルを伸ばせるよう、本人の成長ビジョンとプロジェクト側のスキル要件との調整に常に配慮し、なるべくエンジニア本人の希望に沿ったプロジェクトアサインができるよう心掛けているという。また毎月の労働時間の最大20%を、プロジェクト外の業務に充てられる制度も設けている。

 さらには、開発業務に没頭するあまり周囲とのコミュニケーションが不足しがちにならないよう、2週間に1回は必ずエンジニアと上長の間で1on1ミーティングを実施するとともに、プロジェクトやチーム内のメンバー同士のコミュニケーション円滑化を図るために月に1回の懇親会やランチミーティングも開催している。

 また多くの若いエンジニアにとって、スキルの高いエンジニアと同じ職場で切磋琢磨できることは、自身の成長にとって大きなプラス要素となる。そこで、成長の意欲が高いエンジニアにとってより魅力的な職場にすべく、さまざまなルートを通じて優秀なエンジニアの採用に力を入れている。一般的な求人だけでなく、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用などを通じて、若いエンジニアの手本となるような優秀なエンジニアの採用を進めているという。

 「組織のユーザーに当たるのは開発スタッフ。従って組織の運営においても、製品やサービスのユーザーを想うのと同じように、開発スタッフのことを想い、開発スタッフが有意義だと思えるような時間を提供する。そのことがひいては組織の拡大や成長につながり、企業全体の成長にもつながる。さらに言えば、そのような組織や会社が増えれば、業界全体の成長にもつながる」

 こうした考えに基づいたマネジメントをぜひ試してほしい――そんなメッセージを込め、宮下氏はセッションを締めくくった。

「ユーザーを想うのと同じように、開発スタッフのことも想うこと」が、組織の拡大や成長、業界全体の成長につながる
「ユーザーを想うのと同じように、開発スタッフのことも想うこと」が、組織の拡大や成長、業界全体の成長につながる

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