FJCS for OSSで、KUSANAGIの性能を存分に発揮できる
こういった需要があっただけではない。中村氏は、FJCS for OSSのパフォーマンスの良さにも「驚いた」と明かす。同社ではKUSANAGIをデモする際、自社のプライベートクラウドを使っていた。
「4.6ギガヘルツのCPUにクロック数を上げたメモリ、ストレージをPCI Expressバスに直結するなど、スピード狂の構成にしているんです。そのため、他のクラウドにKUSANAGIを載せると、性能は半分ぐらいになります。ですが、FJCS for OSSでは当社のプライベートクラウドと遜色がないほどの性能でした。FJCS for OSSはKUSANAGIと親和性の高いクラウドだと判断しました」(中村氏)
なぜ、FJCS for OSSはKUSANAGIの性能を存分に出せるのか。FJCS for OSSは各コンポーネントを冗長化するなど、性能を落とさないことに注力して構築されている。谷内氏は、「富士通は金融系など、品質に厳しいお客さまが多い。そのため、品質管理の専門部門を設けて、品質向上のための取り組みをしています。この取り組みはクラウドサービスにも適用されているため、品質には自信を持つことができるのです」と高いクオリティの背景を説明した。
現在、「KUSANAGI on FUJITSU Cloud Service for OSS」は、富士通のWeb販売サイトである「FUJITSU MetaArc Marketplace」から無償版に加え、Business Edition、Premium Editionも販売を開始した。
KUSANAGIはWeb高速化のブレイクスルー技術
「KUSANAGI on FUJITSU Cloud Service for OSS」を利用することで、どんなメリットが得られるのか。プライム・ストラテジーと富士通両社に聞いた。
「例えばSIerであれば、機能要件を満たすことが至上命題で、UXやパフォーマンス、セキュリティなどの非機能要件を満たすまでなかなか手が回らないのが現状です。ですが、ユーザーはやはり非機能要件も求めてきます。そういったSIerがカバーしきれない非機能要件をKUSANAGIに任せることができれば、メインとなる機能の開発に集中でき、ユーザーも満足するシステムを構築することができます」と中村氏。
谷内氏も「富士通のクラウドユーザーは、企業内や企業間のシステム、もしくは企業がコンシューマ向けに情報発信するためのサイトが多いですね。中でも企業内や企業間のシステムは、どうしてもUXよりはシステムとしての安定性、データの規律性が重視されています。ですが、企業システムにおいても表示速度や使いやすさに取り組んでいく必要があります。一人ひとりのユーザーのレスポンスタイム改善に、KUSANAGIの技術はブレークスルーになると期待しています」と続ける。
また、FJCS for OSSはデータ転送料がIN/OUT無制限無償で利用可能だ。これは「KUSANAGI on FUJITSU Cloud Service for OSS」でも同様で、予測できないアクセス集中時など、安定性だけでなくコスト面の不安も軽減される。
「WebサイトやWebシステムに求められるUXなどの非機能要件はKUSANAGIに任せ、システム開発に集中できるようになります。KUSANAGIの認知は広まっており、いずれこの分野のデファクトスタンダードになると思います。関心を持った方はぜひ、無償版で試してください。効果を実感いただき、Business EditionやPremium Editionに切り替えていただければと思います」(中村氏)
KUSANAGIはワンソースで作られるため、切り替えも迷うことはないという。FJCS for OSSのユーザーの方はもちろん、Webサイトの表示速度、チューニングなどに課題を感じている方は、ぜひ、一度「KUSANAGI on FUJITSU Cloud Service for OSS」試してみてはいかがだろう。
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