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2020年版Androidの非同期処理

AndroidアプリでのHTTPアクセスとJSONデータ処理

2020年版Androidの非同期処理 第2回

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 2020年9月8日にAndroid 11(APIレベル30)がリリースされました。このAPIレベル30で、AsyncTaskクラスが非推奨となりました。AsyncTaskは、Androidの非同期処理を行う際に非常に便利なクラスとして、様々な場面で利用されてきました。このクラスが非推奨になるということは、今後は代替の方法を採用していく必要があります。本稿では、全3回にわたって、非同期処理がよく登場する場面としてWeb API連携を題材に、AsyncTaskクラスを利用しないAndroidの非同期処理を紹介していきます。前回は、Javaによる非同期処理の記述方法を紹介しました。第2回である今回は、前回の内容を踏まえて、HTTPアクセスとJSONデータの処理方法を紹介します。

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Open Weatherの準備

 前回紹介したように、本稿では、天気情報Web APIサービスとしてOpen Weatherを利用します。HTTPアクセスとJSONデータの処理方法を紹介する前に、Open Weatherの利用準備をしておきましょう。

天気情報Web APIの仕様

 Open Weatherでは、そのAPIドキュメントにあるように、様々な天気情報を取得することが可能です。このうち、本稿では、現在の天気情報を利用することにします。

 現在の天気情報に関しても、そのAPI仕様書にあるように、様々な取得方法があります。そのうち、以下のURLを利用することにします。

https://api.openweathermap.org/data/2.5/weather?lang=ja&q=都市名&appid=APIキー

 パラメータとして、以下の3個を記載しています。

  • lang:表示言語を指定します。日本語表示なので、jaを指定しています。
  • q:天気情報を表示させる都市名をアルファベットで指定します。
  • appid:アカウント作成で取得したAPIキー文字列を指定します。

APIキーの取得

 最後のパラメータであるappidで指定するAPIキーというのは、各個人に割り当てられた文字列です。Open Weatherでは、無料枠で利用するにはある程度の制限があり、詳細はこちらのドキュメントに記載されています。ただし、無料、有料を問わず、APIサービスを利用するためには、あらかじめユーザー登録を行い、登録の際に割り当てられたAPIキーをURLにふくめておく必要があります。

 ユーザー登録は、こちらから行えます(図1)。

図1:Open Weatherのユーザー登録ページ
図1:Open Weatherのユーザー登録ページ

 必要事項を入力の上、[Create Account]をクリックし、送信されてきたメールの指示に従って認証を済ませてください。無事アカウントが作成されたら、図2のようなAPIキーが記載されたメールが送信されてきます。

図2:Open Weatherから送信されてきたAPIキー記載のメール
図2:Open Weatherから送信されてきたAPIキー記載のメール

 こちらのAPIキーは各々違います。この文字列を以降のサンプルのソースコード中にコピー&ペーストして使いますので、このメールは大切に保管しておいてください。もちろん、Open Weatherにサインインすることで、確認できます。

URLとレスポンスJSONデータの例

 APIキーを取得したならば、ブラウザなどで実際にWeb APIサービスのURLにアクセスし、レスポンスとして返ってくるJSONデータを確認しておきましょう。

 URLの例としては、以下のようなものとなります。

https://api.openweathermap.org/data/2.5/weather?lang=ja&q=Himeji&appid=...

 appid=の続きの「...」部分に、メール記載の実際のAPIキーをコピー&ペーストしてアクセスしてみてください。すると、その時々の、姫路市の天気情報として、以下のようなJSONデータが返ってきます。

{
    "coord": {
        "lon": 134.7,
        "lat": 34.82
    },
    "weather": [
        {
            "id": 800,
            "main": "Clear",
            "description": "晴天",  // (1)
            "icon": "01n"
        }
    ],
    "base": "stations",
    〜省略〜
    "timezone": 32400,
    "id": 1862627,
    "name": "姫路市",  // (2)
    "cod": 200
}

 様々な情報が表示されており、これら全てを紹介するわけにはいきませんので、詳細は公式ドキュメントを参照してください。本稿のサンプルでは、(1)の現在の天気、(2)の都市名を利用することにします。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook <個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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