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2020年版Androidの非同期処理

AndroidアプリでのHTTPアクセスとJSONデータ処理

2020年版Androidの非同期処理 第2回

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AndroidでのJSON解析

 いよいよ、処理がUIスレッドに戻ってきました。JSON文字列の解析を始めましょう。

PostExecutorでresultを受け取れるようにする

 JSON解析を行う前に、そもそも、PostExecutorのコンストラクタを改造して、resultを受け取れるようにしましょう。これは、リスト7のようになります。

[リスト7]MainActivity.java
private class PostExecutor implements Runnable {
    private final String _result;
    public PostExecutor(String result) {
        _result = result;
    }
    〜省略〜
}

 フィールドの_resultにスレッドセーフのためのfinalが付与されていること以外、特に問題はないでしょう。

JSON解析コード

 このPostExecutorのrun()メソッド内に、フィールドとして保持したJSON文字列_resultを解析して、画面に表示するコードを記述しましょう。これは、リスト8のようになります。

[リスト8]MainActivity.java
public void run() {
    String cityName = "";
    String weather = "";
    try {
        JSONObject rootJSON = new JSONObject(_result);  // (1)
        cityName = rootJSON.getString("name");  // (2)
        JSONArray weatherJSONArray = rootJSON.getJSONArray("weather");  // (3)
        JSONObject weatherJSON = weatherJSONArray.getJSONObject(0);  // (4)
        weather = weatherJSON.getString("description");  // (5)
    }
    catch(JSONException ex) {
        Log.e(DEBUG_TAG, "JSON解析失敗", ex);
    }

    String telop = cityName + "の天気";  // (6)
    String desc = "現在は" + weather + "です。";  // (6)
    TextView tvWeatherTelop = findViewById(R.id.tvWeatherTelop);  // (7)
    TextView tvWeatherDesc = findViewById(R.id.tvWeatherDesc);  // (7)
    tvWeatherTelop.setText(telop);  // (7)
    tvWeatherDesc.setText(desc);  // (7)
}

 AndroidでJSON文字列を解析する場合は、JSON文字列を引数にJSONObjectをnewします(リスト8の(1))。これをrootJSONとし、あとは、JSON構造に合わせて、以下のメソッドを利用しながら内部のデータを取得します。

  • 直下のJSONオブジェクトの取得はgetJSONObject("キー")
  • 直下のJSON配列の取得はgetJSONArray("キー")
  • JSON配列の指定インデックスのJSONオブジェクトの取得はgetJSONObject(インデックス)

 これらのメソッドを駆使して目的のJSONオブジェクトを取得したら、最終的にキーを引数としてgetString()を実行して、目的のデータを取得します。

 リスト8では、都市名は、rootJSONの直下のキーnameでgetString()を実行すれば取り出せますので、(2)のコードになります。

 一方、天気情報は、JSON配列内のインデックス0のJSONオブジェクト内に格納されています。そこで、リスト8の(3)と(4)のように、天気情報が格納されたJSONオブジェクト取得し、最終的にキーdescriptionでgetString()を実行して取り出しています(リスト8の(5))。

 そのようにして取り出したJSONデータをもとに表示文字列を生成しているのが(6)であり、それら文字列を画面に表示させているのが(7)です。

 なお、これらのJSON文字列解析にも例外が発生しますので、例外処理が必要です。

まとめ

 今回は、前回のソースコードを踏まえて、非同期で実際に天気情報を取得するコードをもとに、AndroidでのHTTPアクセス、および、JSONデータの解析方法を紹介しました。

 Java版については、これで終了です。次回は、Kotlin版に移行します。イメージ的には、ここまでのコードをKotlinコードに置き換えれば終わりのように思えますが、Kotlinには、Kotlinのみで可能な非同期コードの書き方があります。それを紹介します。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 齊藤 新三(サイトウ シンゾウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook<個人紹介>WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。Web系製作会社のシステム部門、SI会社を経てフリーランスとして独立。屋号はSarva(サルヴァ)。HAL大阪の非常勤講師を兼務。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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