16四半期連続で成長の続くDatadog
まず、Datadog Japan カントリーマネージャーである国本明善氏が、Datadogの最新のビジネス概況について説明した。
Datadogは、第二四半期の決算発表において、昨年比で67%の売上成長を達成。既存顧客の売上成長率については、16四半期連続で130%を越えている。さらに第二四半期において73の新製品や機能を発表した。
日本市場において特筆すべきこととして、国本氏は、ふくおかフィナンシャルグループが設立したネット銀行「みんなの銀行」など、クラウドネイティブビジネスへのDatadogの採用や、システム全体を見渡せる標準化されたプラットフォームが求められていること。さらに、DevSecOpsが注目されているものの、現実的にどうしていくかという課題に対して、可観測性の観点でDatadogが高く評価されていることを紹介した。
日本でも活用が進むサーバレス
続いて、Datadog Japan SEマネージャーの守屋賢一氏が、Datadogが実施した「サーバレスの実態調査」の内容を発表した。同調査は、Datadogの顧客ベースである数千の企業の使用データをまとめたものである。
サーバレスアーキテクチャの市場規模は、2018年に42.5億米ドル、年間平均成長率は28.6%で、2023年には149.3億米ドルに達すると予想される。
サーバレスについて、Datadogでは「インフラを全く気にすることなく、アプリケーションのコードを実行する方法である」と定義する。
アプリケーションの実行のためには、サーバーを起動し、OSをインストールし、必要に応じてOSのセキュリティパッチを適用する。コンテナの環境であればコンテナのインスタンスを立ち上げる、もしくはKubernetesのようなコンテナのオーケストレーションツールの実行や運用を行う必要がある。このような他社との差別化にはなりづらい、インフラに関する手間を軽減し、アプリケーションの実行だけが可能になるというものである。
サーバレスを活用するメリットは他にもある。例えばトラフィックに応じて自動的にインフラのスケールアップやスケールダウンを行えること。さらに、サーバレスの課金体系はファンクションの実行時間分だけであることから、コストを最適化することができること。そして、耐障害性もインフラのレイヤーに組み込まれている、などといったことがある。
近年、日本でも利用が進んでおり、例えばZOZO Technologiesでも、AWS Lambda(以下、Lambda)を用いたサーバレスアーキテクチャを採用している。