Ember 4.xが@types型定義をサポートすることで、バージョン3.xサイクル中に非推奨になり、「Ember 4.0.0」で削除されたすべてのAPI(バージョン2.xサイクル中で非推奨となりバージョン3.0で削除されたもの、バージョン1.xサイクル中に非推奨となりバージョン2.0で削除されたものも含む)が型から削除されている。また、パブリックAPIのみに型を提供するというポリシーに沿って、プライベートAPIの多くの型が削除された。
さらに、最新のTypeScript以降をサポートするという、Ember.jsにおけるTypeScriptのサポートポリシーに従って、「TypeScript 4.4」以降がサポートされている。
今回の型定義のサポートは、JavaScriptユーザーにとっても、より優れたオートコンプリートやドキュメントが利用でき、Ember v4 APIが正しく反映されるというメリットがある。
そのほか、コンパイラオプションで"strict": trueが使用されるようになっており、内部的に型の扱いがより厳密になるため、型の安全性に関するエラーが発生する場合も考えられる。ほかにも、従来はany型が使われていた場所がunknownに置き換えられるなど、さまざまな機能追加・改善が行われている。