米Metaは、コミュニティとともに開発しているユーザーインターフェース構築のためのJavaScriptライブラリであるReactの、最新バージョンである「React 18」のリリース候補(RC)を、3月8日(現地時間)に公開した。
「React 18」では、ReactDOM.renderのサポートが終了し、代替としてcreateRootの使用が推奨されている。root APIは、rootを管理するためのより優れた人間工学を提供、あわせて並行レンダラを有効化する。また、従来のrender callback APIを、1対1で置き換えることはできないため、注意が必要となる。
今回、公開されたリリース候補では、react-dom/server APIを刷新し、サーバおよびストリーミングSSR上でSuspenseをフルサポートするようになった。この変更の一環として、サーバでのSuspenseのインクリメンタルストリーミングをサポートしていない、Node streaming APIが廃止されている。
ほかにも、「React 18」では多くの処理がバッチ処理によって自動化され、パフォーマンスが向上するとともに、スタイル、外部ストア、アクセシビリティなどに固有の並行レンダリングをサポートすべく、一部のライブラリが新たなAPIに置き換えられた。
将来的には、Reactが状態を維持しつつ、UIのセクションを追加/削除できるようにする機能の追加を目指している。その実現にあたって発生する問題を明らかにすべく、「React 18」ではStrictモードに開発専用のチェック機能が新たに導入され、コンポーネントがはじめてマウントされるたびに、すべてのコンポーネントが自動でアンマウントおよび再マウントされるようになった。
なお、Reactは2022年6月15日(現地時間)にInternet Explorerのサポートを終了する。「React 18」で導入された新機能は、最新のブラウザ機能を使用して実現されているため、Internet Explorerのサポートが必要な場合は「React 17」を使用する必要がある。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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