オープンソースの高機能なプロキシソフトウェアであるEnvoy Proxyの開発チームは、Envoy ProxyをスタンドアロンまたはKubernetesベースのアプリケーションゲートウェイとして管理するためのオープンソースプロジェクトである、「Envoy Gateway」を5月16日(現地時間)に発表した。
Envoy Gatewayは、APIゲートウェイの役割を備えており、より軽量なユースケースを目的とする、簡素化されたデプロイメントモデルとAPIレイヤを提供するとともに、既存のCNCF APIゲートウェイプロジェクト(ContourおよびEmissary)を共通のコアにマージし、可能な限り最高のオンボーディングエクスペリエンスを提供しつつ、ベンダーがEnvoy ProxyとEnvoy Gatewayに基づく付加価値ソリューションを構築できるようにすることを目的としている。
大まかには、Envoy Proxyコアのラッパと考えることができ、コアプロキシ、xDS、go-control-planeなどを変更することはない。
ゲートウェイのユースケース向けの簡略化された、Envoy固有の拡張機能をいくつか備えたKubernetes Gateway APIを提供し、コントローラリソース、コントロールプレーンリソース、プロキシインスタンスなどをプロビジョニングするライフサイクル管理機能が含まれており、ユーザーによる迅速な立ち上げを支援する。
さらに、レート制限、認証、Let's Encryptの統合といった一般的なAPIゲートウェイ機能をただちに利用可能にすることを目的とする一方で、ベンダーはすべてのAPIのSaaSバージョンを提供したり、追加のAPIやWAF、強化された可観測性、カオスエンジニアリングといった付加価値機能を提供できる。
また、もっとも一般的なゲートウェイのユースケースを簡素化し、平均的なユーザーによる使用を容易にすることを目標としており、高品質なドキュメントや入門ガイドも用意している。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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